実践運動

東北教区災害ボランティアセンター/浄土真宗本願寺派総合研究所

2014年03月

  • 東北
  • 伝道本部

◆「声」を聴く

「こんにちは、お加減どうですか?」

東日本大震災から3年、今なお多くの方々が暮らす仮設住宅を一軒一軒訪問する僧侶の姿があります。総合研究所の研究員と東北教区災害ボランティアセンターの現地ボランティアが中心となって行う仮設住宅の居室訪問。震災当初の平成23年8月から始まったこの活動で訪ねた居室は平成26年2月末日時点で延べ723軒(主に宮城県名取市・岩手県陸前高田市)のお宅でお話を伺っています。

「また来てくれたのね、ありがとう」「あれから何も変わらないよ」「今日は忙しいから結構です」。お一人お一人、辛さや悲しみを包み込んだその声はさまざまですが、ひとつひとつ大切に受け取ります。傾聴とは、文字通り「耳を傾けて聴くこと」です。ただたんに頷きながらお話を聴けばよいかといえばそうではありません。言葉に表せない感情に気づき、しっかりと受け止めようとする姿勢が必要です。訪問活動をするボランティアは必ず2人体制で活動し、訪問後はお互いの対応を振り返るミーティングを行って、常に真摯な関わりができているか話し合います。

◆宗派を超えた連携

訪問活動の現場では、宗派の垣根を超えた連携も見られます。たとえば平成23年9月から活動を始めた「傾聴に取り組む宗教者の会(KTSK)」では、避難所や仮設住宅を一軒一軒回り、線香などをお渡ししながらお話をうかがいます。参加者は浄土真宗や曹洞宗、浄土宗など仏教界だけでなく、神道や新宗教の方々など多様です。地元寺院の僧侶も参加することもあり、支援に関する貴重な情報交換の場にもなっています。訪問後には、必ず合同法要も行います。

◆3年を迎えて

平成26年2月、三陸沿岸に降った80年ぶりの大雪は大人の膝丈まで積もり、仮設住宅の通路を埋めつくしました。海からの冷たい風がひときわ強く吹く日、ボランティアスタッフは陸前高田市内のある仮設住宅で、次のような声を聴きました。

「最近訪ねてくれるボランティアさんの数がだんだんと減ってきている。本当にさびしい...」。

陸前高田市内も、少しずつ街が整えられていき、仮設住宅の居室にもだんだんと空きが目立つようになっています。一方で、ボランティアによる支援や、メディアの報道もこの3年を区切りとして次第に減少するなど、震災が風化しつつある今こそ、時機に応じた支援が必要となっています。本願寺派による「悲しみに寄り添う」活動は今後も継続していきます。

仮設住宅居室訪問活動

ミーティングの様子

「傾聴に取り組む宗教者の会(KTSK)」の活動

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