実践運動

職員共済会 東北ボランティア

2015年08月

  • 近畿
  • 伝道本部

◆第5回開催にあたり

 職員共済会(宗務所・寺務所員が加入する福利厚生の向上を目的とした会)では8月3日~6日まで東北に出向し、本年度で5回目となる東日本大震災におけるボランティア活動を行いました。
 震災から4年が経ち、だんだんメディアで流される情報が少なくなってきました。被災地から遠く離れた関西で暮らすわたしたちもまた、震災に対しての記憶が薄れてきています。しかし、被災地の現状は未だに厳しく、まだまだ復興は始まったばかりといえます。
 参加人数14名、三泊四日で開催しました。ボランティア活動に従事するだけではなく、現地の方々から様々なお話を聞かせていただくこともできました。

◆被災地のいま

 現地では気仙沼、陸前高田市の視察や植樹地の除草、水やり作業、仙台のレインボーハウス訪問などを行いました。
 視察では南三陸町にある、津波で全てのまれてしまい骨格のみが残っている、防災対策庁舎を見学しました。震災のときには何人もの方がこの庁舎の屋上に避難したそうですが、津波の高さは想像を超えるものでした。庁舎の周りは全て更地になっており、その中に一つだけたたずむ姿は震災の悲惨さを物語っています。

 東北教区災害ボランティアセンター陸前高田出張所の「とまり木」では、傾聴活動をしている西條正夫さんからお話を聞くことができました。元々は他団体で傾聴活動をしていた西條さんでしたが、浄土真宗本願寺派総合研究所研究員とご縁があり、一緒に傾聴活動を始めたそうです。現在の被災地では大きな流入物の撤去作業などはほとんど終わり、一見収束したかのように見えますが、未だ人々の心の傷は深く残っており、「傾聴」はとても求められています。地方から来た人にしか話せない思いを心に溜め込んでいる方が少なくありません。しかし最近ではだんだんとその傾聴ボランティアの方も来る頻度が減りつつあり、当面の悩みとなっているとのことでした。地元に帰ったら、今回のボランティアを通して見た被災地の現状を周りの人々に伝え、被災地にはこれからも継続した支援が必要であるという事実を広めてほしいとおっしゃられていました。

 宮城県南部の岩沼市では、防潮堤植林地の除草作業をしました。
 NPO法人「KIDS NOW JAPAN」が取り組んでいる「千年希望の丘」というプロジェクトでは、丘と「緑の堤防」を連結させ、津波の力を減衰し、千年先まで人々のいのちを守ってくれる緑の丘を造っています。
 丘の土台に震災廃棄物を用いることにより、資源の有効活用に加えて大津波の痕跡や被災者の想いを後世に伝えることにも役立っています。
 今回はまだ植樹して間もない苗の近くに生える雑草を除去する作業をしました。背の高い雑草も多く苦戦しましたが、2時間ほどの作業でだいぶ綺麗にすることができました。植樹して特に最初の5年程は頻繁に除草作業が必要であり、広い土地に新たな森を築くのには永い時間が必要だと感じました。

 あしなが育英会 仙台レインボーハウスは、震災遺児となった子ども達の心のケアに重点をおいて活動しており、スタッフの方の案内で施設を見学させてもらいました。
 レインボーハウスの施設は、広い体育館の中に一人になれるスペースを設けていたり、感情を爆発できるサンドバックの部屋があったりと様々な工夫がされており、子ども達が心の奥に隠している、思いや辛さを吐き出すことができるよう配慮されています。月に1~2回子ども達に集まってもらい、専門の講座を受けたボランティアの方にお手伝いをいただきながら、思い思いの時間を過ごせるようにしています。
 スタッフの方によると、子どもたちは一見元気にはしゃいで遊んでいますが、大人が思っている以上に周りに気を遣って無理に明るく振る舞っているそうです。心に様々な思いを抱えている子どもたちに寄り添い、支えていくことの重要性を学ぶことができました。

◆ボランティアを終えて

 今回は実際に活動できたのが2日間という短い時間でしたが、現地に行ってみないと感じることのできない様々な経験をさせていただきました。
 感じたことは、一見収束したかのように見える震災の傷痕は深く残っており、今後も継続的な支援が必要なこと、そして東日本大震災を教訓に次世代に伝えていく、繋げていくことが大事であるということです。

 伝道本部・本願寺事務所では、平成27年度からの3年間、重点プロジェクト(実践目標)を「災害支援と対策」と掲げています。今後も積極的に支援を続け、被災地復興の一助となる様取り組んで参ります。

南三陸町 防災対策庁舎

仙台 レインボーハウス



千年希望の丘プロジェクト
一覧に戻る

ホーム活動実践運動職員共済会 東北ボランティア

ページの先頭へ戻る