実践運動

北海道教区根室組本覚寺 新しい保育のあり方 お寺と子どもをつなぐ「家庭的保育」

2018年07月

  • 北海道

◆新しい保育のあり方

 現在、新たな保育のあり方として「家庭的保育」が注目されています。家庭的保育は、2015(平成27)年度からスタートした新しい保育事業です。この制度は保育所と同じく毎日行われる小規模の異年齢保育で、その特徴は保育者の居宅などで開設され、子ども一人ひとりに行き届いた保育ができます。

 北海道別海町にある本覚寺では、先駆的にこの制度を取り入れ、お寺を使った新しい保育を行っています。

◆元気がでる寺

 本覚寺の加藤泰和住職は、「元気がでる寺」をキャッチフレーズにまちづくりの活動や、テレワーク事業にも携わるなど、既存の活動をしながら新しいチャレンジにも積極的に取り組んでいます。加藤住職は、お寺が運営する「くるみ幼稚園」を、認定子ども園に移行する際、家庭的保育の制度を知り、お寺でこの制度を活用することが出来ないかと考ました。家庭的保育では、子ども一人につき2畳のスペースが必要となり、また保育者2人で5人までの子どもをみることができます。スペースについては、お寺は一般的な家庭にくらべ大きな部屋もあり、改築せずにもとの環境のまま使用できます。加藤住職はお寺をこれまで以上に開かれた場所とするため、2016(平成28)年頃から家庭的保育施設の準備をしました。そして2017(平成29)年、自治体からの認可を得て、お寺の一室を保育室とした「家庭的保育施設 くるり」を開設しました。

 家庭的保育者には保育士さん二人を採用し、現在0歳児から2歳児までの子どもたち5人が毎日通っています。

◆たくさんのお寺さんに興味をもってほしい

 加藤住職は「家庭的保育は、保育園の小規模のものと考えられることがあるが、実際はベビーシッターを大きくしたものと考える方が分かりやすい」と話します。保育園や幼稚園となるとさまざまな規制もありますが、ベビーシッターを大きくしたものですから、保育園や幼稚園などの運営経験のないお寺でも取り組み安い事業です。また、家庭的保育は行政上の規制が比較的緩やかです。都市部においては、社会問題となっている待機児童の課題の解決につながり、また、過疎地においても人口減少により保育施設がなくなった場合に、小さな施設をつくることにより、必要とされる保育需要に対応することができます。

 加藤住職はさらに、「お寺が子どもや保護者の居場所となることは元来寺院の役割として重要なことであった。小人数の保育なので保護者の方との関係が自然と深まるので、今後は、保護者やお子さんがお寺の法座にも気軽にお参りしてもらえるようにしたい。強制はできないが本覚寺の実践運動委員会の委員などにもなってもらえると嬉しい。認可保育施設なので、自治体からの財政的な援助もある。宗教法人の会計の中で運営できる事業なので、出来るだけたくさんのお寺さんに家庭的保育を興味持ってほしい」と語りました。

 本覚寺では、今後も家庭的保育を通し、子どもや保護者に居場所を提供し、「元気がでる寺」としての活動を続けます。

家庭的保育の様子

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