宗門の過疎対策

宗門における過疎対策の推進は、総局が「中央寺院振興対策委員会」並びに「教区寺院振興対策委員会」と緊密な連携を図り、過疎地域に所在する寺院をはじめとする既存寺院が「寺院規程」に定める"寺院の目的"を果たすことができるよう支援するものです。

具体的には、ふるさとを離れて過ごす門信徒や、その子や孫への伝道を目的とした「離郷門信徒のつどい」の開催について支援があります。
また、「寺院振興金庫」(財的支援)、「寺おこし事業の紹介」(寺院相互扶助)、「寺院振興に向けた相談窓口」等、宗門の伝道教化基盤でありますそれぞれの寺院の充実振興により、宗門の教線が維持されることを願っております。

み教えを次世代につなげる研究・調査

1)過疎問題連絡懇談会

2015(平成27)年、過疎問題に関する各教団の現状や対策を共有する「過疎問題連絡懇談会」を立ち上げ(本派協賛、大谷派を事務局)、寺院活動支援部<過疎地域対策担当>と総合研究所が連携して、み教えを次世代につなげるための情報交換・研究を行っています(2015年度3回、2016年度1回、2017年度2回開催)。

2)T型集落点検

2015(平成27)年9月、徳野貞雄氏(熊本大学名誉教授)が提唱する「T型集落点検」を、地域活性化の事例的取組モデルとして実施しました。内容については、2017(平成29)年『宗報』3月号にて報告をいたしました。
 「ムラから出たご門徒とどう関わるか~ムラのお寺の可能性をさぐる~」PDF(『宗報』2017年3月号記事)
調査結果を受けて、T型集落点検の効果と実践方法について取りまとめ、一般寺院で実践いただくための啓発とテキスト作成など計画をしています。

「T型集落点検」とは
  1. ・T型集落点検とは徳野教授が考案した手法で、家族や集落がどんな状況にあるか、またこれからどんな状況を迎えることになるかを予測し把握するために有効な手法です。
  2. ・T型と呼ばれるのは、図表で「父親-母親」を水平に書き、その下に子どもを書き、またその子どもが結婚していれば同じ様に家系図を図式化していくというもので、その形がアルファベットのTを連続させていくので「T型」と呼ばれます。
  3. (岐阜県郡上市和良町、「和良おこし協議会」より引用)
T型集落点検画像

3)能登地域寺院調査

2017(平成29)年8月25日~28日の4日間に亘り、石川県七尾市に所在する仏教寺院20ヶ寺(本願寺派6、大谷派8、曹洞宗4、日蓮宗1、高野山真言宗1、及び葬儀社2社)の「寺院調査(聞き取り調査)」、並びに能登島内の集落(野崎町)にて「ご縁集落点検」を実施いたしました。
「調査員」には本願寺派(当部及び総合研究所)10名、龍谷大学(社会学部社会調査班)の准教授以下学生20名に加え、「過疎問題連絡懇談会」(超宗派)の参加メンバーより13名 (大谷派、高野山真言宗、真言宗智山派、曹洞宗、日蓮宗、臨済宗妙心寺派)が加わるなど、大変大掛かりな調査となりました。

・「寺院調査(聞き取り調査)」
寺院への「聞き取り調査」については、各班4~6名程度が4つの班に分かれ、約120分から180分かけて、住職より寺院の置かれている現状や課題、今後の展望について具体的に伺うことが出来ました。

・「ご縁集落点検」
他出子の調査から寺院の未来を展望する「ご縁集落点検」では、能登島野崎町の2ヶ寺(本願寺派及び大谷派寺院)を会場に、地元住民20名が参加するワークショップを行い、翌日は集落の各戸に訪問し「アンケート調査」も実施することが出来ました。

調査の内容は以下PDFファイルをご覧ください。
 「能登地域寺院調査」PDF
 「地域が紡ぐお寺の力」PDF(『宗報』2017年11・12月合併号記事)

龍谷大学(農学部・社会学部)との連携について

宗門総合振興計画『基本方針Ⅲ.宗門の基盤づくり』の中で、「持続可能な寺院のあり方を検討、運用」する先駆的取り組みとして、宗門関係学校である龍谷大学と「宗学連携」による寺おこし・地域おこしに取り組んでいます。


1)龍谷大学農学部インターンシップ事業(人的交流、地域おこし)

本願寺派寺院は農村漁村地域に多く位置していることから、2015(平成27)年度新設された龍谷大学農学部と連携し、学生の短期受入(インターンシップ)による「人の交流」を2016(平成28)年度より実施しています。外から見た地域の魅力の発掘(地域ブランドを作り出す可能性)や、第2のふるさと(交流の継続)としてまた地元資源の再発見など地域おこしに結び付くとの観点から、2017(平成29)年度は8月8日~9月11日の期間に、6ヶ寺が7名の学生を受入れました。

  1. 「寺院を拠点としたインターンシップ」PDF(『宗報』2016年11・12月合併号記事)
  2. 「龍谷大学農学部インターンシップにおける寺院の役割と今後について」PDF
    (『宗報』2017年11・12月合併号記事)
  3. 2018(平成30)年度 龍谷大学農学部インターンシップ募集要項(現在、募集は終了しています)

2)龍谷大学社会学部コミュニティーマネジメント実習(人的交流、地域おこし)

人口減少、少子高齢化、核家族化の影響を受け、地域活力が低下する一方、これまで地域コミュニティを維持してきた寺院の活動は、近年寺院の外から注目されています。そこで、宗派と龍谷大学社会学部(コミュニティマネジメント学科)が連携し、寺院をフィールドとした地域連携に取り組む実習を計画しました。

学生は日常的な寺院活動や法要行事に参加しながら、寺院の活動を学ぶとともに、地域住民も交えた地域活性化の企画も行い、地域おこしに参画するための知識や能力を学びます。寺院にとっては、門信徒以外の方を呼び込む人的交流から、地域及び寺院活性化を目指すものです。
龍谷大学社会学部コミュニティーマネジメント実習募集要項(現在、募集は終了しています)

3)お寺de農業インターンシップ(人的交流、地域おこし)

2017(平成29)年度「龍谷大学農学部インターンシップ」へ申込された寺院と協力し、宗派主催で農業インターンシップ(お寺に宿泊しながら地域農業の実習体験)を実施しました。
7月14日~8月28日までの期間中、3ヶ寺(滋賀、京都、山陰)に参加した7名の実習生(学生)は、積極的に参加しながら、地域の方々とふれ合いました。
実際の様子は以下PDFファイルをご覧ください。
「お寺de農業インターンシップの様子」PDF

実習生を受け入れた、三田真史ご住職(京都教区天橋組浄福寺)からは「地域の様々な農業を知ってもらえる機会ができた」「農家のご門徒が学生との交流を喜んでいただいたことが嬉しい」「来年も受け入れたい」など感想をいただきました。(詳しくは『宗報8月号』10頁"こころ通信"欄に掲載)
「農業インターンシップ 2017(平成29)年」PDF(『宗報』8月号記事)
今後、本事業に参加いただいた寺院や実習生(学生)の感想など報告予定しています。

ホーム活動寺院振興支援対策(過疎対策)

ページの先頭へ戻る