第25代専如門主伝灯奉告法要 首都圏協賛行事
「次世代リーダーズサミット 仏教×SDGs」が開催されました

2017年11月22日

 11月8日(水)、東京・築地本願寺において、第25代専如門主伝灯奉告法要首都圏協賛行事として、ご門主様ご臨席のもと、シンポジウム「次世代リーダーズサミット 仏教×SDGs」が開催されました。
 本シンポジウムは、ご門主の伝灯奉告法要ご親教「念仏者の生き方」を受け、特に次世代を担う人びと(次世代リーダーズ)が主体となり諸課題の解決に寄与していけるよう、SDGsから学びを深めるために開催されました。

※SDGs=Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標
2015年9月、ニューヨーク国連本部において採択され、「誰一人取り残さない-No one will be left behind」を理念としている。世界の多くの国々において、それぞれの問題意識や方法にのっとり、貧困・飢餓・不平等・環境など、17の目標と169のターゲットへの取り組みを呼びかけている。

◆日 時 2017(平成29)年11月8日(水) 13:30~17:00
◆会 場 築地本願寺
◆日 程
13:30~13:45 大谷光淳門主スピーチ「念仏者の生き方と現代的課題」
13:45~14:05「SDGsの理念と現状」 蟹江憲史慶應義塾大学大学院教授
14:05~15:05基調講演 マーヘル・ナセル 国連広報局アウトリーチ部部長
15:30~17:00 シンポジウム「誰一人取り残さない」
モデレーター 国谷裕子 東京藝術大学理事
パネリスト  蟹江憲史 慶應義塾大学大学院教授
       末吉里花 一般社団法人エシカル協会代表理事
       松島靖朗 NPO法人おてらおやつクラブ代表理事
       釈  徹宗 相愛大学教授

◆「念仏者の生き方と現代的課題」(要旨)

 本日は、「伝灯奉告法要 首都圏協賛行事シンポジウム 次世代リーダーズサミット 誰一人取り残さない」にお越しいただきありがとうございます。
 私は平成26年6月に浄土真宗本願寺派の第25代門主となりました。そして、平成28年10月1日から平成29年5月31日まで、10期、80日間にわたって、京都の本願寺で伝灯奉告法要をお勤めいたしました。本日のシンポジウムは、昨日勤まりました築地本願寺境内整備完成慶讃法要、本願寺江戸御坊創建400年記念法要に引き続き、首都圏での伝灯奉告法要を記念する協賛行事として開催いたします。
 築地本願寺は、江戸時代の1617年に建立され、以来、浄土真宗のみ教えを依りどころとする方々によって大切に護られてきました。今日では、首都圏における伝道活動の拠点としての重要な役割を担っていますが、特に少子高齢化、核家族化といった現代社会の状況、また首都圏という地域の特性上、浄土真宗にご縁のない多くの方々に、いかにみ教えを広く伝えていくかということが喫緊の課題となっています。
 伝灯奉告法要は、鎌倉時代、宗祖親鸞聖人によって説かれた浄土真宗のみ教えが、聖人から数えて750余年、第25代門主となる私まで連綿と伝えられ、それを有縁の皆さまとともに慶(よろこ)ぶことができたことを阿弥陀如来に申しあげますとともに、これから先も、み教えが広く伝わることを願って勤められたものです。法要の初日に私は、智慧と慈悲からなる阿弥陀如来のお心に出遇(あ)った私たち念仏者が、この現実の世界でどのように生きていくかということについて、詳しく述べさせていただきました。
 おさとりを開かれた仏さまの智慧の眼から見られたこの世界の真実とは、すべての物事は限りない過去から一瞬もとどまることなく、絶えず変化・生滅しており、しかも、それらすべての物事は、必ず互いに関わりあって存在しているということです。そのような中に、自分自身で単独に、固定した実体として存在しているものは何ひとつないのです。このありのままの真実を、仏教の専門用語では縁起・無常という言葉で解き明かされています。
 しかしながら、私たちはこのありのままの真実に気づかず、常に物事を自分の都合が良いように考え、自己中心的にしか見ることができません。こうした自己中心的な考え方や物事の見方を仏教では、無明煩悩といいます。このような私たちが、あらゆるものを救おうという阿弥陀如来のお慈悲の心を聞かせていただく時、自己中心的にしか生きられない私であることに気づかされ、少しずつではありますが、阿弥陀如来のお心に導かれ、煩悩を克服していく生き方へとつくり変えられていくのです。
 今日の世界には、テロや武力紛争、経済格差、地球温暖化、核物質の拡散、差別を含む人権の抑圧など、国の内外で、世界規模での人類の生存に関わる困難な問題が山積しています。そして、世界では実に多くの方々が、このような現状の中で悲しみ苦しまれています。すべてのいのちあるものを必ず救おうという阿弥陀如来のお心を知らされた私たち念仏者は、他の人びとの悲しみや苦しみに無関心ではいられません。もちろん、私たちは生きている限り、自己中心的な欲望である無明煩悩を克服しきれるわけではなく、仏さまのように、すべての人びとの幸せを何物にも優先して第一に願うというような、執(とら)われのない完全に清らかな行いはできません。しかし、それでも仏法を依りどころとして生きていくことで、他者の喜びを自らの喜びとし、他者の苦しみを自らの苦しみとするなど、少しでも仏さまのお心にかなう生き方を目指し、精一杯努力させていただく人間に育てられていくのです。
 本日のシンポジウムで取り上げる「SDGs 持続可能な開発目標」は、2015年9月のニューヨーク国連本部で開催された国連サミットにおいて全会一致で採択され、深刻化する地球規模の課題にともに取り組むことで、人類の未来を切り開いていくことを目指したものです。「誰一人取り残さない-No one will be left behind」を理念として、そこで取り上げられた課題には、「貧困」・「教育」・「ジェンダー」・「不平等」・「平和」など、世界を変革するための17の目標が掲げられています。
 本日のシンポジウムでは、「SDGs」について専門的な知見を有する先生方をお招きし、学ばせていただくことで、浄土真宗本願寺派において、従来より進めている「平和問題」・「環境問題」・「人権問題」など、社会の諸問題を解決するための具体的な方向性を改めて検討し、より良い社会をつくるために果たしうる役割を考えていくうえでの一助となればと思っております。ともに生き、ともに学び、また共通の願いを掲げる人びとが出会い、お互いに問題意識を深め、協力して歩むことで、世界のすべての人びとが平和で心安らかに生きられる社会の実現に貢献できる機縁になればと考えております。

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ご門主様スピーチ「念仏者の生き方と現代的課題」
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マーヘル・ナセル 国連広報局部長 基調講演
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シンポジウムの様子
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