○宗教法人「浄土真宗本願寺派」宗規

昭和27年5月21日

認証

昭和27年5月31日登記

目次

第1章 総則(第1条―第5条)

第2章 門主(第6条・第7条)

第3章 役員その他の機関

第1節 役員及び地方・海外組織(第8条―第14条)

第2節 企画諮問会議(第15条)

第3節 総長、総務及び副総務(第16条)

第4節 常務委員会(第17条―第23条)

第5節 宗会(第24条―第30条)

第6節 監正局(第31条―第40条)

第7節 職務執行の独立性(第41条)

第4章 寺院、僧侶、寺族、門徒及び信徒(第42条―第55条)

第5章 財務

第1節 会計及び経費(第56条―第60条)

第2節 予算及び決算(第61条―第71条)

第3節 財産管理(第72条―第75条)

第6章 事業(第76条―第80条)

第7章 宗門投票(第81条)

第8章 補則(第82条―第88条)

附則

第1章 総則

(名称)

第1条 この宗門は、宗教法人法による宗教法人であって、浄土真宗本願寺派(以下「宗派」という。)といい、その法人規則を「宗規」という。

(目的)

第2条 この宗派は、親鸞聖人を宗祖と仰ぎ、門主を中心として、宗制を遵守する宗教団体を包括し、浄土真宗の教義をひろめ、法要儀式を行い、僧侶、寺族、門徒、信徒その他の者を教化育成することを目的とし、その他この宗門を護持発展させるための業務及び事業を行う。

(事務所の所在地)

第3条 この宗派は、事務所を京都市下京区堀川通花屋町下る本願寺門前町本願寺内に置き、これを「宗務所」という。

(本山)

第4条 本願寺をもって宗門の中心たる本山と定め、一宗弘教の根本道場とする。この宗派に所属するすべての個人及びこの宗派に包括されるすべての団体は、本山を永世護持する責務を負う。

(規則の遵守)

第5条 この宗派に所属するすべての個人及びこの宗派に包括されるすべての団体は、この宗規のほか、宗制宗法及びこれらに基づいて定められた規則を誠実に遵守しなければならない。

2 この宗派に包括されるすべての団体は、前項の規定によるこの宗派の規則の範囲内において、独自に定めた規則に基づき運営し、その役割を果たすものとする。

第2章 門主

(門主)

第6条 門主は、この宗門の宗制及び宗法に基づき、法灯を伝承して、この宗門を統一し、宗務を統理する。

2 門主は、本願寺住職をもって充てる。

3 門主が、遷化その他の事由によって欠けた場合において、速やかにその法灯伝承を行うことができないとき、又は未成年者であるとき、若しくは相当の期間その職務を行うことができないときは、門主代務を置くものとし、門主代務は、本願寺住職代務をもって充てる。

(宗務の執行)

第7条 門主は、宗務機関の申達によって宗務を行う。

2 前項の宗務については、申達した宗務機関が責任を負う。

第3章 役員その他の機関

第1節 役員及び地方・海外組織

(員数、資格及び任命)

第8条 この宗派に、4人の責任役員を置き、そのうち1人を代表役員とする。

2 代表役員は総長を、その他の責任役員は総務をもって充て、門主が任命する。

(責任役員会)

第9条 この宗派に、責任役員をもって組織する責任役員会を置く。

2 責任役員会は、この宗派の事務を決する。

3 責任役員会は、代表役員が招集する。

4 責任役員会の議事は、責任役員の定数の過半数で決し、その責任役員の議決権は、各々平等とする。

5 この宗規中、常務委員会及び宗会の議決する事項については、その議決がなければ、責任役員会は、前項の議決をすることができない。

(職務権限)

第10条 代表役員は、この法人を代表し、その事務を総理する。

2 代表役員は、この宗派の業務及び事業の運営に関し、その事務を分掌させることができる。

(代務者)

第11条 次の各号のいずれかに該当するときは、代務者を置く。

 代表役員又は責任役員が病気その他の事由によって3か月以上その職務を行うことができないとき。

 代表役員が任命の時から3年6か月後又は宗会の解散による総選挙後の最初の宗会で信任を得てから3年6か月後に、退任し、又は欠けたとき。

 代表役員又は責任役員が死亡その他の事由によって欠けた場合において、速やかにその後任者を選ぶことができないとき。

2 代表役員の代務者は、総長代務者を、責任役員の代務者は、総務代務者をもって充て、門主が任命する。

3 代務者は、代表役員又は責任役員に代ってその職務の全部を行い、その置くべき事由がなくなったときは、その職を退くものとする。

(仮代表役員及び仮責任役員)

第12条 代表役員は、この宗派と利益が相反する事項については、代表権を有しない。この場合においては、仮代表役員がこの宗派を代表する。

2 責任役員は、その責任役員と特別の利害関係がある事項については、議決権を有しない。この場合において、その議決権を有しない責任役員の員数が2人以上となったときは、議決権を有する者が3人に達するまでの員数の仮責任役員を置く。

3 仮代表役員又は仮責任役員を置くべき事由が生じたときは、代表役員は、その旨を監正局長に通告しなければならない。

4 仮代表役員及び仮責任役員は、監正局長の申達によって、門主が任命する。

(欠格)

第13条 次の各号のいずれかに該当する者は、この宗派の代表役員、責任役員、代務者、仮代表役員又は仮責任役員となることができない。

 未成年者

 心身の故障によりその職務を行うに当って必要となる認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者

 破産者で復権を得ていない者

 軽戒以上の懲戒処分を受け、その決行を終るまで、又は決行を受けることがなくなるまでの者

 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終るまで、又は執行を受けることがなくなるまでの者

(教区、組、開教区及び開教地)

第14条 地方における宗務の運営を円滑にし、この宗派の目的の達成を図るため、地方を区分して教区を、教区を区分して組を設ける。

2 海外には、開教区及び開教地を設ける。

第2節 企画諮問会議

(企画諮問会議)

第15条 代表役員は、年度の予算及び基本方針など、宗務の重要事項に関する企画立案について諮問するため、企画諮問会議を置く。

2 前項のほか、企画諮問会議は、宗務の成果に関する点検・評価と是正策の提言を行う。

3 企画諮問会議の組織、所掌事項その他運営に関する事項は、宗則で定める。

第3節 総長、総務及び副総務

(総長、総務及び副総務)

第16条 総長は、宗門の宗務を執行する機関である総局を代表するとともに、その事務を総理し、総務は、総長を補佐し、副総務は、総長の命に従い、総務を補佐する。

2 総長は、教師のうちから門主の指名する2人又は3人の総長候補者について、宗会が選挙を行い、その当選人を門主が任命する。

3 総務は、教師のうちから、総長の申達によって、門主が任命する。

4 総長は、必要に応じて、副総務2人以内を置くことができるものとし、総長の申達によって、門主が任命する。

5 総長は、次の各号のいずれかに該当するときは、退任しなければならない。

 宗会議員の任期満了による総選挙の後に初めて宗会の招集があったとき。

 宗会の解散による総選挙の後に初めて宗会の招集があった場合において、総長は必ず信任を問い、それが否決されたとき。

 宗会で総長不信任の決議案を可決した場合において、2日以内に宗会を解散しないとき。

6 総務及び副総務は、総長が退任し、又は欠けたときは、退任しなければならない。

7 総長、総務及び副総務は、退任した後でも、後任者が就任する時まで、なおその職務を行うものとする。

第4節 常務委員会

(設置目的)

第17条 この宗派の宗務の執行に必要な重要事項を議決する機関として、常務委員会を置く。

(組織)

第18条 常務委員会は、次の各号に掲げる常務委員15人で組織する。

 総長

 総務 3人

 宗会議長及び宗会副議長

 宗会から選出された宗会議員 6人

 総長が推薦する有識者で、宗会の承認を得た者 3人

2 前項第4号及び第5号に掲げる常務委員の任期は、2年とし、再任されることができる。但し、補欠による者の任期は、前任者の残任期間とする。

(職務権限)

第19条 常務委員会は、次の各号に掲げる事項をつかさどる。

 年度の宗務の基本方針の具体策について議決すること。

 重要宗務の執行にかかる具体策について議決すること。

 宗則の制定及び変更について議決すること。

 補正予算について議決すること。

 決算について承認し、宗会に報告すること。

 緊急の必要がある事項の処置について承認し、宗会に報告すること。

 前各号のほか、宗法宗規及び宗則によって常務委員会の職務権限に属するものとされた事項に関すること。

(会長)

第20条 常務委員会に会長を置き、総長たる常務委員が当り、議事を整理する。

(議事)

第21条 常務委員会は、常務委員の定数の2分の1以上の出席がなければ議事を開き、議決することはできない。

2 常務委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

(決算審査における特例)

第22条 第18条第1項第1号及び第2号の規定による常務委員は、第19条第5号の規定による決算の承認については、その表決に加わらないものとする。この場合においては、宗会議長たる常務委員が会長の職務を代行するものとし、前条第1項の規定による定数は、総長及び総務たる常務委員を含まないものとする。

(招集)

第23条 常務委員会は、門主の認証を得て、総長が招集する。

第5節 宗会

(設置目的)

第24条 宗派の重要な宗務に関し評議、又は議決する機関として、宗会を置く。

2 宗会は、宗派全般の意思を尊重するように運営されなければならない。

(組織)

第25条 宗会は、僧侶及び門徒のうちから選出された宗会議員で組織する。

2 宗会の運営並びに宗会議員の定数及び選挙人、被選挙人の資格、選挙区、選出方法その他経費に関する事項は、宗則で定める。

(任期)

第26条 宗会議員の任期は、4年とする。但し、宗会開会中は、任期満了後でも閉会までなお在任し、宗会が解散されたときは、任期満了前に終了する。

(招集、解散)

第27条 宗会の招集及び解散は、門主の認証を得て、総長が行う。

2 宗会は、毎年1回、定期に招集する。但し、必要に応じて、臨時に招集することができる。

3 宗会議員の定数の2分の1以上の議員が、緊急の必要を認めて要求するときには、総長は、宗会の招集を決定しなければならない。

(職務権限)

第28条 宗会は、次の各号に掲げる事項をつかさどる。

 宗制宗法及び宗規の変更について議決すること。

 宗務の基本方針について議決すること。

 本予算について議決すること。

 重要事項について意見を具申すること。

 本山の要請に基づく財産処分について同意すること。

 総長選挙に関すること。

 常務委員会常務委員及び企画諮問会議委員の選出に関すること。

 本願寺評議会評議員の選出に関すること。

 前各号のほか、宗法宗規及び宗則によって、宗会の権限に属するものとされた事項について評議、又は議決すること。

2 宗会は、宗会議員の定数の3分の2以上の賛成を得て、総長の不信任を決議することができる。

3 宗会は、この宗門に包括される個人及び団体から提出された請願について審議する。

4 宗会は、特別な、又は重要な事項について決議、又は建議することができる。

5 宗会は、宗務に関する調査を行い、これに必要な報告又は文書の提出を総局に求めることができる。

(定足数、議決数)

第29条 宗会は、宗会議員の定数の2分の1以上の出席がなければ、議事を開き、議決することができない。

2 宗会の議事は、特別の定がある場合を除いて、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(議長その他の役員の選任、宗会規則)

第30条 宗会は、議長及び副議長各1人その他の必要な役員を選任する。

2 宗会は、会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定めることができる。

第6節 監正局

(設置目的)

第31条 懲戒処分を行い、宗務及び寺務に関する訴え等を審判して、宗門の秩序を保持するとともに、財産の管理及び経理の運営に関する事項を検査し、宗務及び寺務の執行を監査するため、監正局を置く。

2 監正局は、宗門投票に関する事務を行う。

(組織)

第32条 監正局は、5人の特別審事、15人以内の審事、15人以内の会計検査員及び6人以内の監事で組織する。

(特別審事、審事、会計検査員及び監事)

第33条 特別審事は、宗務経歴を有する教師又は学識経験のある者若しくは法律に関する専門的知識を有する者のうちから、常務委員会の同意を得、総長の申達によって、門主が任命する。

2 審事、会計検査員及び監事は、宗務経歴を有する教師、学識経験のある者又は法律若しくは経理に関する専門的知識を有する者のうちから、監正局長が任命する。

(任期)

第34条 特別審事、審事、会計検査員及び監事の任期は、2年とし、再任されることができる。但し、補欠の特別審事の任期は、前任者の残任期間とする。

(監正局長)

第35条 監正局に、監正局長を置く。

2 監正局長は、特別審事のうちから、総長の申達によって、門主が任命する。

3 監正局長は、監正局を統理する。

(委員会の設置)

第36条 第31条に規定する事項を処理するため、監正局に、次の各号に掲げる委員会を置く。

 特別委員会

 審査委員会

 懲戒委員会

 会計監査委員会

(特別委員会)

第37条 特別委員会は、次の各号に掲げる事項をつかさどる。

 宗則その他の規則及び宗務上又は本山の寺務上の処分が、宗制宗法宗規及び宗則並びに本山典令、本願寺寺法及び寺達に適合しているかどうかを審決すること。

 審査委員会が行った次条第2号の懲戒処分に対する不服申立てについて審判すること。

 審査委員会が行った次条第3号及び第4号の審判に対する不服申立てについて審判すること。

 宗門投票を行うことについて、及び宗門投票の結果について判定すること。

2 特別委員会は、委員長及び委員4人で組織し、委員長は監正局長を、委員は特別審事をもって充てる。

(審査委員会)

第38条 審査委員会は、次の各号に掲げる事項をつかさどる。

 懲戒委員会が行った懲戒処分に対する不服申立てについて審判すること。

 懲戒委員会から移送されてきた事件について、懲戒処分を行うこと。

 宗務上又は本山の寺務上の処分にかかる訴え、宗務又は本山の寺務に関する訴えについて審判すること。

 第48条第3項及び第49条第2項の規定による異議申立て又は可否決定の申請について審判すること。

 選挙の効力・当選人の資格に関する訴えについて審判すること。

2 審査委員会は、委員長及び委員若干人で組織し、委員長は特別審事のうちから、委員は審事のうちから、監正局長がそれぞれ指名する。

(懲戒委員会)

第39条 懲戒委員会は、次の各号に掲げる事項をつかさどる。

 懲戒処分を行うこと。

 事案の複雑その他相当な事由があるときに、事件を審査委員会に移送すること。

2 懲戒委員会は、委員長及び委員若干人で組織し、委員長及び委員は、審事のうちから、監正局長が指名する。

(会計監査委員会)

第40条 会計監査委員会は、次の各号に掲げる事項をつかさどる。

 宗派、本山、直轄寺院、直属寺院及び教区の財産の管理又は経理の運営についての検査、及び各種決算の検査を行うこと。

 宗派の宗務の執行及び財産の状況について監査し、常務委員会及び宗会に出席して報告し、意見を述べること。

 本山の寺務の執行及び財産の状況について監査し、責任役員会及び本願寺評議会に出席して報告し、意見を述べること。

 直轄寺院の業務の執行及び財産の状況について監査し、責任役員会その他の議決機関に出席して報告し、意見を述べること。

2 会計監査委員会は、会計検査員及び監事で組織する。

第7節 職務執行の独立性

(職務執行の独立性)

第41条 この宗派の宗務機関は、その職務に属する事項を行うについて、互いに他の宗務機関に不当に干渉してはならない。

第4章 寺院、僧侶、寺族、門徒及び信徒

(被包括団体)

第42条 この宗派が包括する宗教団体は、寺院とする。

(寺院の定義)

第43条 寺院とは、第2条の目的を遵奉し、礼拝の施設を備え、住職及び門徒総代を置き、門徒の帰依を受け、この宗派と被包括関係を設定して、宗務所備付の寺院台帳に登録されたものをいう。

2 前項の寺院のうち、宗教法人でないものは、これを非法人寺院とする。

(寺院の区分)

第44条 寺院は、本山、直轄寺院、直属寺院、一般寺院及び非法人寺院とする。

2 本山以外の寺院で、門主が住職となるものを「直轄寺院」及び「直属寺院」といい、その他のものを「一般寺院」及び「非法人寺院」という。

3 直轄寺院は、特に必要な地域に設立するものとする。

(住職及び住職代務の資格及び任命)

第45条 一般寺院及び非法人寺院の住職は、当該寺院から申請された教師について、門主が任命する。

2 住職が死亡その他の事由によって欠けた場合又は病気その他の事由によって相当の期間職務を行うことができない場合において、後任住職の任命の申請をすることが困難なときは、住職代務を置くものとする。

3 住職代務は、当該寺院から申請された教師について、総長が任命する。

4 一般寺院及び非法人寺院の住職が死亡その他の事由によって欠けた場合において、後任住職の任命を申請しないとき、又は住職代務を置かないとき、及び住職又は住職代務が寺院の管理上不適任と認められる事由があるときは、総長は、住職又は住職代務を特命することができる。

(寺院の代表役員及び責任役員の資格及び任命)

第46条 直轄寺院及び直属寺院の代表役員、責任役員及び代務者は、総長の申達によって、門主が任命する。

2 一般寺院の代表役員は、当該寺院の住職をもって充てる。但し、第3項第2号から第5号までに掲げる者で当該寺院から申請された者について、総長が任命することができる。

3 一般寺院の代表役員以外の責任役員は、次の各号のいずれかに該当する者で住職から申請された者について、総長が任命する。但し、少なくとも1人は、第5号に掲げる者でなければならない。

 住職

 副住職

 住職であった者

 寺族

 門徒のうちから門徒総代が選んだ者

4 前条第4項の規定は、一般寺院の代表役員及び責任役員に準用する。

(寺院の代務者)

第47条 前条第2項及び第3項の規定は、一般寺院の代表役員の代務者及び責任役員の代務者に準用する。

(規則の承認)

第48条 本山の法人規則を「寺法」と、その他の寺院の法人規則(非法人寺院にあっては団体規則)を「寺則」といい、その制定及び変更は、総長の承認を受けなければならない。直轄寺院及び直属寺院にあっては、総長の承認を受けた上で、さらに門主の認証を得なければならない。

2 総長は、前項の規定による承認の申請を受理したときは、その申請を受理した日から1か月以内に、その可否を決定し、申請者に通告しなければならない。

3 前項の場合において、不承認の通告を受けたとき、又は前項の期間内に可否の決定の通告を受けなかったときは、申請者は、その通告を受けた日又はその期間満了の日からそれぞれ1か月以内に、監正局に異議の申立て又は可否決定の申請をすることができる。

(寺院の設立、財産の処分等)

第49条 寺院の設立、移転、合併若しくは解散をしようとするとき、又は寺院が境内地、境内建物その他の重要財産を処分し、若しくは担保に供しようとするときは、総長の承認を受けなければならない。直轄寺院及び直属寺院にあっては、総長の承認を受けた上で、さらに門主の認証を得なければならない。

2 前条第2項及び第3項の規定は、前項の場合に準用する。

(災害の報告)

第50条 寺院の不動産その他の重要財産が火災その他の災害によって滅失したときは、速やかに状況を総長に報告しなければならない。

(開教区寺院)

第51条 第44条の規定にかかわらず、海外に開教区寺院を設けることができる。

(僧侶)

第52条 僧侶とは、第2条の目的を遵奉し、得度式を受け、第44条に規定する寺院又は前条に規定する開教区寺院に所属し、宗務所備付の僧籍台帳に登録された者をいう。

2 僧侶は、この宗門及び本山、所属の寺院又は職務に従事する寺院の護持発展に努めなければならない。

3 年齢20歳以上の僧侶で、教師資格審査会の審査を経た者には教師を授与し、宗務所備付の教師名簿に登録される。

(寺族)

第53条 寺族とは、第2条の目的を遵奉し、当該寺院備付の寺族名簿に登録された者をいう。

2 寺族は、仏祖の御恩に感謝し、住職又は住職代務を補佐して、この宗門及び本山並びに所属する寺院の護持発展に努めなければならない。

(門徒、信徒及び門徒総代)

第54条 門徒とは、僧侶及び寺族以外の者で、第2条の目的を遵奉し、本山に帰向し、第44条に規定する寺院又は第51条に規定する開教区寺院に所属し、当該寺院備付の門徒名簿に登録された者をいう。

2 門徒は、この宗門及び本山並びに所属する寺院の護持発展に努めなければならない。

3 門徒以外の者で、浄土真宗の教えを聞信する者を信徒という。

4 一般寺院及び非法人寺院の門徒総代は、門徒で衆望の帰する者について、住職が委嘱する。門徒総代の選定方法について、特別の定があるときは、住職は、その定に従わなければならない。

(賦課金納付の義務)

第55条 寺院(本山を除く。)、僧侶及び門徒は、この宗派の経費を負担する義務を負う。

2 前項の規定による負担金は、「賦課金」といい、その種類、率及び金額の決定及びこれらの変更は、宗会の意見を聞いた上で、常務委員会で議決しなければならない。

第5章 財務

第1節 会計及び経費

(会計年度)

第56条 この宗派の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終るものとする。

(歳入及び歳出)

第57条 この宗派の1会計年度における一切の金品の収納を歳入とし、一切の支出を歳出とする。

(量入為出の原則)

第58条 この宗派の毎会計年度における経費は、その年度の歳入で運用財産に属するものをもって支弁しなければならない。

(本山からの回付金)

第59条 この宗派の経費に充当するため、本山の歳入の一部を一定の割合による回付金として、本山から回付を受けるものとする。

2 前項の規定による回付金の割合については、本山と協議した上で、本山の規則で定めるところによる。

(会計の区分)

第60条 この宗派の会計は、一般会計及び特別会計とする。

2 特別会計は、特別の事業を行うため、一般会計と区別して経理する必要がある場合に限り、設定する。

第2節 予算及び決算

(予算の編成)

第61条 予算は、会計ごとに、歳入及び歳出の区分によって編成しなければならない。

2 予算は、本予算、補正予算及び暫定予算とする。

(予算の区分)

第62条 予算は、必要に応じて経常部及び臨時部に分け、各々これを類、款、項及び目に区分して、その性質及び目的を摘記しなければならない。但し、一般会計にあっては目を、特別会計にあっては類及び目を省略することができる。

(予備費)

第63条 予見し難い予算の不足を補うため、予算中に予備費を設ける。

2 予備費は、第1予備費及び第2予備費とし、第1予備費はやむを得ない予算の不足を補い、第2予備費は予算外に生じたやむを得ない経費に充てるものとする。

(予算の議決)

第64条 本予算は、会計年度ごとに代表役員が編成し、門主の認証を得、年度開始前の定期の宗会に提出してその議決を経なければならない。

2 代表役員は、完成に数年を要する工事その他の事業予算について、特に必要がある場合においては、宗会の議決を経て、2以上の会計年度にわたる継続費とすることができる。

(予算の繰越し及び予算の移用禁止)

第65条 年度予算において決定した経費の定額は、他の年度に属する経費に充てることができない。但し、年度内に終る予定の工事その他の事業で、やむを得ない事由によりその経費の支出を終らないものは、常務委員会の承認を受けて、これを翌年度に繰り越して使用することができる。

2 歳出予算は、各項に定める目的以外に定額を使用し、又は各項間において彼此移用することができない。

(一時借入)

第66条 代表役員は、予算の執行に当り、その収支の適合を図るため、一時借入をすることができる。但し、その借入金の現在高は、常に一般会計にあっては予算総額の1割、特別会計にあっては当該特別会計の予算額の3割を超えてはならない。

2 前項の規定による一時借入金は、当該年度の歳入で償還しなければならない。但し、やむを得ない事情により、当該年度内に償還することができないときは、償還の方法を明らかにし、これを次の常務委員会に提出してその承認を求めなければならない。

3 第1項の規定による一時借入金は、一般会計にあっては特別会計に、特別会計にあっては一般会計及び他の特別会計に充当してはならない。

(補正予算)

第67条 本予算の議決後に生じた事由により、予算に追加その他の変更を加える必要が生じたときは、代表役員は、補正予算を編成し、門主の認証を得て、常務委員会の議決を経なければならない。

2 前項の変更額が、一般会計の予算総額の2割を超える場合には、次の宗会に報告しなければならない。

(暫定予算)

第68条 一般会計の年度予算が成立しなかったときは、代表役員は、門主の認証を得て、1会計年度のうちの一定期間にかかる暫定予算を編成する。

2 暫定予算の編成は、1度限りとし、その期間は、3か月を超えてはならない。

3 暫定予算は、当該年度の予算が成立したときは、失効するものとし、暫定予算に基づく収入及び支出又は負担は、これを当該年度の予算に基づいてなしたものとみなす。

(決算)

第69条 決算は、毎会計年度終了後3か月以内に、予算と同一の区分により代表役員が作成し、監正局会計監査委員会の検査を経て、門主に上申し、その検査報告とともに、常務委員会の承認を得て、翌年度の定期の宗会に報告しなければならない。

2 決算には、当該年度末現在の財産目録及び貸借対照表並びに説明書及び宗務の執行に関する成果表を添えなければならない。

(剰余金)

第70条 決算に剰余を生じたときは、これを翌年度の歳入に繰り入れるものとする。

(平衡資金)

第71条 前条の規定にかかわらず、予算編成上収支の均衡を保つために歳入の一部に繰り入れる資金として、宗会の議決を経て、前条の剰余金の一部又は全部を別途に積み立てることができる。

2 前項の規定による積立金を「平衡資金」といい、特別会計とする。

3 平衡資金の使用は、宗会の議決を経なければならない。

第3節 財産管理

(原則)

第72条 この宗派の財産は、常に良好の状態において管理し、適正に運用しなければならない。

2 この宗派の財産は、宗法宗規その他の規則に定める場合を除き、これを交換し、貸し付け、又は適正な対価なしに譲渡してはならない。

(財産の区分)

第73条 この宗派の財産は、基本財産及び運用財産とする。

2 基本財産は、次の各号に掲げる財産とする。

 不動産

 宝物

 基本財産として指定寄附を受けた有価証券、現金その他の動産

 基本財産に編入することを常務委員会において議決した有価証券、現金その他の動産

3 運用財産は、次の各号に掲げる財産とする。

 賦課金

 冥加金及び懇志

 本山からの回付金

 基本財産から生ずる果実

 その他基本財産以外の財産及び雑収入

(基本財産の処分等)

第74条 基本財産は、処分し、又は担保に供することができない。但し、やむを得ない場合において、門主の認証を得、常務委員会の議決を経たときは、この限りでない。

2 借入(第66条第1項の規定による一時借入を除く。)若しくは保証をしようとするとき、又は基本財産を運用財産に変更しようとするときは、門主の認証を得て、常務委員会の議決を経なければならない。

(財産目録)

第75条 代表役員は、第73条に規定する区分に従い、財産目録を作成し、これに財産の名称、種類、員数その他必要な事項を記載しなければならない。記載事項に変更を生じたときは、そのつど訂正しなければならない。

第6章 事業

(設置)

第76条 この宗派は、第2条の目的を達成し、適時適応の教学の振興と実践活動の展開によって、すべての人々と社会の福利の伸展に寄与するため、仏教学院、本願寺出版社及び聞法会館を設け、その維持経営を行う。

(仏教学院)

第77条 仏教学院は、次の各号に掲げるとおり、これを設ける。

 中央仏教学院 京都市右京区山ノ内御堂殿町27番地

 東京仏教学院 東京都中央区築地3丁目15番1号築地本願寺内

2 仏教学院に院長を置き、院長は、代表役員の指揮監督を受けて、宗則の定めるところにより、これを管理運営する。

3 仏教学院に関する会計は、特別会計とする。

第78条 削除

(本願寺出版社)

第79条 本願寺出版社は、宗務所に設ける。

2 本願寺出版社は、宗則の定めるところにより、代表役員がこれを管理運営する。

3 本願寺出版社に関する会計は、特別会計とする。

(聞法会館)

第80条 聞法会館は、京都市下京区堀川通花屋町上る柿本町600番地1に、これを設ける。

2 前条第2項及び第3項の規定は、聞法会館について準用する。

第7章 宗門投票

(宗門投票の要因及び効果)

第81条 宗制宗法及び宗規の変更により、宗派の組織に重大な変革が行われるとき、又は宗門の安危に関する重大な事項が起ったときは、門主又はこの宗派に包括される宗教団体の発意に基づき、宗則で定める手続に従い、宗門投票を行うものとする。

2 宗門投票は、宗門一般の投票により、前項に規定する事項について、この宗派の意思を決定する最終的方法であるから、その結果は、この宗派の総意として、何人もこれに従わなければならない。

第8章 補則

(褒賞)

第82条 この宗派に所属するすべての個人及びこの宗派に包括されるすべての団体は、宗門若しくは社会に対する功労又は他の模範となる行為に対して、宗則で定める手続に従い、褒賞を授与される。

(懲戒)

第83条 この宗派に所属するすべての個人で、宗制宗法宗規又は宗則の規定に違反した者は、宗則で定める手続に従い、懲戒処分に付せられる。

(宗規変更の手続)

第84条 この宗規中、第1章(総則)第2章(門主)第3章(役員その他の機関)第43条(寺院の定義)第55条(賦課金納付の義務)第5章(財務)第7章(宗門投票)第85条(合併及び解散)第86条(残余財産の帰属)及びこの条の規定を変更しようとするときは、宗会議員の定数の4分の3以上が出席した宗会において、出席議員の4分の3以上の多数で議決しなければならない。

2 前項に掲げる規定以外の規定を変更しようとするときは、宗会議員の定数の2分の1以上が出席した宗会において、出席議員の過半数で議決しなければならない。

3 第1項の規定による宗規の変更は、宗門全般に公示し、その公示の日から2か月以内に宗門投票を行う決定がされた場合を除き、代表役員は、宗教法人法第26条第1項前段の規定による手続をするものとする。

(合併及び解散)

第85条 前条第1項及び第3項の規定は、この宗派が合併又は解散しようとする場合に準用する。

(残余財産の帰属)

第86条 この宗派が解散したときは、その残余財産は、本願寺に帰属する。

(公告及び公示の方法)

第87条 この宗派の公告及び公示は、機関紙「宗報」に1回掲載し、宗務所の掲示場に10日間掲示して行う。

(施行細則)

第88条 この宗規の施行に必要な事項は、宗則で定める。但し、宗則で委任された事項に関しては、総長は宗達で、監正局長は達示で定めることができる。

(第15回全文改正の附則)

1 この宗規変更(以下「新法」という。)は、平成24年4月1日から施行する。

2 この新法施行の際現に施行されている宗則その他の規則は、すべてこの新法による宗則その他の規則とする。

3 この新法施行の際現に門主又は門主代務たる者は、この新法による門主又は門主代務とみなす。

4 この新法施行の際現に代表役員及び責任役員たる者は、この新法による代表役員及び責任役員とみなす。

5 この新法施行の際現に総長及び総務たる者は、この新法による総長及び総務とみなす。但し、この新法施行の日から総務の員数は3人とする。

6 この新法施行の際現に宗会議員たる者は、この新法による宗会議員とみなし、その任期については、従前の規定による総選挙の日から起算する。

7 この新法施行の際現に宗会議長及び宗会副議長たる者は、この新法による宗会議長及び宗会副議長とみなす。

8 この新法施行の際現に監正局長、特別審事、審事及び会計検査員たる者は、この新法による監正局長、特別審事、審事及び会計検査員とみなし、その任期については、この新法施行の日から起算する。

9 この新法施行の際従前の規定による監正局の既判の審決その他の処分は、この新法施行後もその効力を有する。

10 この新法施行の際現に存する直属寺院及び一般寺院は、この新法による直属寺院及び一般寺院とみなす。

11 この新法施行の際現に存する宗教法人たる教会は、この新法による一般寺院とみなし、宗教法人でない教会は、この新法による非法人寺院とみなす。この場合において、現に教会の主管者たる者は、この新法による一般寺院又は非法人寺院の住職とみなす。

12 この新法施行の際従前の規定により、門主の認許を得、宗会の議決を経た平成24年度浄土真宗本願寺派の予算は、この新法による本予算とみなす。

(第16回一部改正の附則)

この宗規の変更は、文部科学大臣の認証書の交付を受けた日(平成25年5月9日)から施行する。

(第17回一部改正の附則)

この宗規の変更は、平成26年4月1日から施行する。

(第18回一部改正の附則)

この宗規の変更は、文部科学大臣の認証書の交付を受けた日(令和3年6月30日)から施行する。

宗教法人「浄土真宗本願寺派」宗規

昭和27年5月21日 認証

(令和3年6月30日施行)

体系情報
第1編 基本法規/ 基本法規
沿革情報
昭和27年5月21日 認証
昭和30年6月1日 文部大臣認証第1号
昭和35年5月21日 文部大臣認証第2号
昭和42年5月22日 文部大臣認証第3号
昭和45年4月24日 文部大臣認証第4号
昭和51年6月1日 文部大臣認証第5号
平成2年3月6日 文部大臣認証第6号
平成3年12月20日 文部大臣認証第7号
平成8年10月16日 文部大臣認証第8号
平成12年12月7日 文部大臣認証第9号
平成14年1月29日 文部科学大臣認証第10号
平成16年6月11日 文部科学大臣認証第11号
平成17年3月15日 文部科学大臣認証第12号
平成17年11月28日 文部科学大臣認証第13号
平成20年3月27日 文部科学大臣認証第14号
平成23年11月30日 文部科学大臣認証第15号
平成25年5月9日 文部科学大臣認証第16号
平成26年3月26日 文部科学大臣認証第17号
令和3年6月30日 文部科学大臣認証第18号