○宗門総合振興計画基本規程
平成27年5月21日
宗則第8号
目次
第1章 総則(第1条)
第2章 宗門総合振興計画の策定及び推進体制(第2条―第10条)
第3章 補則(第11条・第12条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この宗則は、第25代専如門主の法灯伝承を機縁として、伝灯奉告法要並びに親鸞聖人御誕生850年及び立教開宗800年慶讃法要を展望する中、近未来社会における宗門内外情勢の推移に対応しつつ、宗門が抱える諸課題について、短・中・長期的視点に立脚し、宗制に掲げる宗門の基本理念を体現するため、宗門総合振興計画(以下「総合計画」という。)を策定し、その推進実施を図り、もって宗門の充実発展に寄与することを目的とする。
第2章 宗門総合振興計画の策定及び推進体制
(総合計画の推進内容)
第2条 総合計画は、宗制に掲げる「あらゆる人々に阿弥陀如来の智慧と慈悲を伝え、もって自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する」という宗門の基本理念を使命とし、仏教の精神に基づく社会への貢献、自他共に心豊かに生きる生活の実践及び宗門の基盤づくりを基本方針として掲げ、伝灯奉告法要並びに親鸞聖人御誕生850年及び立教開宗800年慶讃法要の修行と記念行事を推進するとともに、基本方針に基づく重点項目及び具体的な取り組みとして推進事項を設定して推進するものとする。
(総合計画の推進期間)
第3条 総合計画の推進期間は、2015(平成27)年6月1日を始期とし、2025(平成37)年3月31日を終期とする10会計年度において、次の各号に掲げる第1期、第2期及び第3期に区分して推進する。
一 第1期 2015(平成27)年6月1日から2018(平成30)年3月31日までの3会計年度
二 第2期 2018(平成30)年4月1日から2022(平成34)年3月31日までの4会計年度
三 第3期 2022(平成34)年4月1日から2025(平成37)年3月31日までの3会計年度
(収支計画の策定)
第4条 総合計画を推進する財政上の措置として、あらかじめ宗会の議決を経て、宗門総合振興計画推進費収支計画(以下「収支計画」という。)を策定するものとする。
(年度予算の編成)
第5条 前条の規定による収支計画は、毎会計年度、特別会計として予算を編成し、宗会の議決を求めるものとする。
2 前項の年度予算において、当該年度において未了の費目があるときは、これを翌年度に繰り越し、又は重複して予算を編成することができる。
(総合計画の推進期間及び収支計画の変更措置)
第6条 総合計画の推進期間及び収支計画を変更するときは、あらかじめ宗会の議決を求めるものとする。
(総合計画の推進事項及び収支計画の点検総括)
第7条 総合計画の推進事項及び収支計画は、1期ごとの総合計画の推進期間が終了する年度において、推進事項の進捗状況及び収支計画における収入、支出の現況等を点検総括し、推進事項の変更若しくは完了又は次期への継続の確認を行うなど、総合計画の推進に必要な措置を講じなければならない。
(宗門総合振興計画推進会議の設置)
第8条 総合計画の推進に関する重要事項を諮問するため、宗門総合振興計画推進会議(以下「推進会議」という。)を設置する。
2 推進会議の委員は、宗会議員及び本山の本願寺評議会評議員をもって充てる。
3 前2項のほか、推進会議の運営等について必要な事項は、別に宗達をもって定める。
(総合計画の推進体制)
第9条 総合計画は、総長の指定する宗務部門が、重点項目に基づく推進事項の関係事務を担当し処理するものとする。
2 総合計画の「法要の修行と記念行事の推進」に関する推進体制は、別に宗則をもって定め、本山との協力体制のもとにおいて推進するものとする。
(本山への回付金)
第10条 総合計画における法要の修行及び推進事項として推進される事項のうち、本山と共通し、又は関連する事項で本山に経費を要するときは、本山が策定した計画に基づき、宗門総合振興計画推進費から本山会計へ回付するものとする。
第3章 補則
(総合計画終結後の対応措置)
第11条 総合計画終結後の対応措置については、別に宗則をもって定める。
(宗達への委任)
第12条 この宗則の施行について必要な事項は、宗達で定める。
附則
1 この宗則は、平成27年6月1日から施行する。
2 宗門総合振興計画大綱策定委員会設置規程(平成26年宗則第2号)は、廃止する。
3 寺院振興金庫設置規程(平成20年宗則第2号)の一部を次のように変更する。
〔次のよう〕略
4 総局は、この宗則施行の日にかかわらず、あらかじめ必要な準備措置を講じることができるものとする。
別表
宗門総合振興計画
法要の修行と記念行事の推進 | 推進事項 | |
Ⅰ 伝灯奉告法要並びに親鸞聖人御誕生850年及び立教開宗800年慶讃法要の修行と記念行事の推進 | 1 法要の修行 | (1) 伝灯奉告法要の修行 |
(2) 親鸞聖人御誕生850年及び立教開宗800年慶讃法要の修行 | ||
2 記念行事等の推進 | (3) ご門主教区ご巡回、直轄・直属寺院ご巡拝、海外ご巡回 | |
3 協賛行事の推進 | (4) 協賛行事 |
基本方針 | 重点項目 | 推進事項 |
Ⅰ 仏教の精神に基づく社会への貢献 | 1 宗派の枠を越える仏教界全体の協力体制の充実と宗門内外組織との連携の強化 | (1) 仏教界の英知を結集し、仏教的価値観を社会に対して提言・発信するとともに、宗門の対外活動と情報発信力の充実を行う |
2 社会活動に寄与する宗門人のネットワークの構築 | (2) 社会活動に寄与する宗門人の発掘・連携を図る | |
(3) ビハーラ活動のさらなる展開を図る | ||
Ⅱ 自他共に心豊かに生きる生活の実践 | 3 僧侶の本分の励行 | (4) 僧侶は、仏の大悲心を学び、教化を自らの使命と自覚し、自信教人信の実践を徹底する |
4 念仏者の生活実践 | (5) 門信徒は、弥陀の本願を仰ぎ智慧と慈悲のおはたらきの中で御恩報謝の日暮しと次世代へのお念仏を相続する | |
5 お寺にご縁のない方々と共に集える開かれたお寺づくり | (6) 真宗の伝統・しきたりを尊重し、現代社会に即応した伝道の開拓を進める | |
(7) 首都圏特区における開教・伝道活動を積極的に展開する | ||
(8) 坊守及び寺院出身者の役割を生かし、男女が共に責任を担って活動する | ||
Ⅲ 宗門の基盤づくり | 6 組織の役割の確認 | (9) 寺院の現状把握と自己診断につとめ、各寺院で必要とされる活動の展開について、専門的立場から支援を行う |
(10) 連区・教区・組の地方組織の現状を点検して、その責任と権限を見直し、組織の改革を進める | ||
7 宗門財政の確立 | (11) 将来を展望し持続可能な組織とするため、宗門財政を念頭に置き、短・中・長期的視点に立って、宗務の精査・展開を図る | |
8 宗門内外のニーズに応える施設の総合的検討 | (12) 本山境内建物の整備と各施設の活用方策の検討と運用を行う |