長崎教区長崎組教宗寺 宗派を超えたご縁づくり「お坊さんスナック」

◆「お坊さんスナック」開店
2018(平成30)年4月3日、「お坊さんスナック 本日やってます」と書かれた看板が掲げられました。長崎県大村市の繁華街にある飲食店ビルの2階でお坊さんが接客をするスナックが一夜限定でオープン!
開店のきっかけは浄土宗・長安寺の吉田武士さんがソーシャルネットワーク(SNS)上に投稿した「坊主スナックをやりたい」の一言。吉田さんは「最近、お寺と関わりを持たない人が増えている。特に若い人との関係は希薄化していて、話をする機会も少なくなっている。待つのではなくお坊さんから働きかけを行うことで、お坊さんと話したいと思ってもらえる"ご縁づくり"をしていきたい」という想いをもっていました。
その投稿に共感したのが、浄土真宗本願寺派・教宗寺衆徒の小岱(しょうだい) 海さん、浄土宗・専念寺の上野 真承(しんじょう)さん、曹洞宗・陽興寺の髙岸宗範さんの宗派が異なる3人の僧侶。マジックバーTAKUMIの葉山拓海さんの協力を得て、お坊さんスナックが実現したのです。
◆お坊さんにお悩み相談
18時半に開店した「お坊さんスナック」は、作務衣姿のお坊さんがお出迎え。落ち着いた雰囲気の店内はカウンター席とテーブル席があり、たくさんのお酒がところ狭しと並んでいます。
一般のスナックと異なる点は、阿弥陀如来像が安置され、木魚、香炉、お聖経が置かれているということです。またカクテルも「輪廻転生(スクリュードライバー)」「極楽浄土(テキーラサンライズ)」「血の池地獄(ブラッディメアリー)」など仏教に因んだ名前が付けられていて、「仏教を身近に感じていただきたい」という想いが詰まっています。
お坊さんが接客するということで、普段から感じているストレスや不安を打ち明ける人、教義について質問する人、それに恋愛の悩みなどさまざまな相談が持ちかけられます。
カウンター内のお坊さんは、仏法と経験から助言をしますが、時には人生経験豊かなお客さんがアドバイスをくれることも。
◆ご来店お待ちしております
一夜のお坊さんスナックを運営した小岱さんは、「お坊さんスナックで相談を受けた事柄から、今の人たちの仏教に対する考え方を知ることができた。仏教の話が今後の人生を生きるヒントとなったという感想もいただいたので、多くの人とのご縁をつないでいくために月一度の開店をめざしたい」と話します。
次回のお坊さんスナックは、2018年6月27日の予定。皆さんも一度足を運んでみてはいかがですか。

看板

ご本尊