地域での活動レポート

和歌山教区寺族青年連盟 お寺で感情が動く体験~お寺でエモーション~

近畿2017/10/09
  • 教区活動

◆和歌山教区寺族青年連盟結成30周年記念

 和歌山教区寺族青年連盟では、結成30周年記念行事として「お寺でエモーション~なけるコトバ わらえるコトバ ひびくコトバ~」を開催しました。
 当連盟には、県内にある浄土真宗本願寺派寺院の16歳から40歳の僧侶・寺院子弟が所属しています。結成30周年にあたり、お寺でエモーション実行委員会を立ち上げ、池長智裕(いけなが ともひろ)実行委員長を中心として、約2年の期間をかけ企画準備しました。

◆てら×エモとは?

 「お寺でエモーション」略して「てら×エモ(てらえも)」は、今を生きる人へ仏教やお寺に親しみをもってもらい、初めての方や若い世代の方にもお寺に来てもらう機会を作り、感情=エモーションが揺れ動く体験をしてほしいとの想いを込めて企画したイベントです。
 浄土真宗の法話は、初めて聞く人や若い人にはなじみが少なく、親しみにくいものかもしれません。そこで、「てら×エモ」実行委員会は検討を重ね、少しでも親しみやすく仏教を聞いてもらおうと、音楽を取り入れた法話や、落語のルーツとなった節談説教など、さまざまな方法で浄土真宗のみ教えを知ってもらえるようにしました。

わかりやすく浄土真宗を伝える
 当日、会場となった本願寺鷺森別院は満堂となりました。午後2時、いよいよ「てら×エモ」が始まります。まずは、テレビ番組をはじめ、多方面で活躍の釈徹宗(しゃく てっしゅう)さんがこのイベントの柱となる「仏教はどのように伝えられてきたのか」と題し基調講演をしました。
 引き続き、「いのち」を考える時間を共有する「LIFESONGS(ライフソングス)」プロジェクトの奥田章吾(おくだ しょうご)さんがMCを務め、シンガーソングライターである及川良生(おいかわ よしき)さんが「人生最後に聞きたい曲」と題し、心に響く言葉をアコースティックギターで弾き語りしました。
 そして、節談説教で本堂いっぱいに笑いと感動を伝えてくれたのは布教使の安徳剛典(あんとく ごうてん)さんです。安徳さんは、地元和歌山出身の画家である保田龍門(やすだ りゅうもん)さんの生涯を通して笑いあり涙あり、人間の悲喜と真宗の法義を豊かに語りました。
 最後に登場したのはお坊さんロックバンド「おまけびと」です。約20年前に本願寺西山別院で僧侶となる研修中に出会った佐藤知水(さとう ちすい)さんと河野雅樹(こうの まさき)さんは、意気投合し、2人組仏教讃歌ロックバンドを結成しました。おまけびとのオリジナル仏教讃歌は初めて聞く人にも親しみやすく、2人のライブは本堂の参加者が一体となるほどの盛り上がりを見せました。
 講演やライブ、節談説教というさまざまなジャンルで仏教を伝えた「てら×エモ」は、たくさんの人の参加を得て盛会の内に幕を閉じました。

◆そして、これから

 和歌山教区では初めての試みとなった「お寺でエモーション~なけるコトバ わらえるコトバ ひびくコトバ~」は、その名の通り大いに笑い、大いに涙し、エモーション=感情を揺れ動かすイベントとなりました。
 池長実行委員長は「今回の経験を踏まえ、今後も内容や規模を変えて、このようなイベントを続けていきたい。今までお寺に来る機会がなかった方にも少しでもお寺に来るご縁としてもらいたい。そして、これからお寺や伝道を担っていく我々、若手僧侶がそれぞれのヒントとして取り組んでもらえれば嬉しい」と話しました。

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