地域での活動レポート

「重点プロジェクト大賞」「実践活動奨励賞」決定!

近畿2016/04/10
  • 宗派活動

2016(平成28)年3月31日、本山阿弥陀堂において「重点プロジェクト大賞」表彰式が挙行されました。
「重点プロジェクト大賞」とは、宗門総合振興計画にある「褒める・支援する・奨励する」という褒賞制度の確立を踏まえ、「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)推進の中核的な取り組みである「重点プロジェクト」第一期三年間(平成24年度~26年度)における各活動主体での成果の中で、特筆すべき取り組みに対して「教区・特区・直轄寺院部門」「直属寺院部門」「組部門」の3部門に贈られるものです。
また、「重点プロジェクト」の設置を依頼していない一般寺院・個人の取り組みについては、「実践活動奨励賞」を授与いたしました。この大賞は優劣をつけるものではなく、特徴的な取り組みを顕彰することにより情報共有をはかり、更なる推進に資するものです。 受賞団体とその取り組みは以下の通りです。


<重点プロジェクト大賞>

1.教区・特区・直轄寺院部門

大阪教区

実践目標

葬送儀礼:浄土真宗における葬儀の本来化とその形を創りだし、仏縁によって人がつながる葬儀を提唱し、本来の宗教の必要性とはたらきを明らかにしていく

取り組み

大阪教区では3年間を通し、葬送儀礼に関する取り組みを行ってきた。2012(平成24)年度には、アンケート調査を行うための協議検討を行い、2013(平成25)年度にはアンケート調査、シンポジウム、研修会などを実施、さらに2014(平成26)年度にはその成果を『大阪教区重点プロジェクト「葬送儀礼」寺院用テキスト-大阪独自の提唱-』とリーフレット『後悔しない葬儀』を刊行した。このテキストやリーフレットを活用し、現在でも葬送儀礼の本来化に向けて、教区や組において研修会等が開催されている。

2.直属寺院部門

本願寺四日市別院

実践目標

日常の寺院活動:地域と寺院とのつながりを大切にする

取り組み

本願寺四日市別院は、東別院(真宗大谷派)が隣接し、周辺は門前町を形成している。別院では、盆の踊り大会や除夜の鐘を始めとする一般的なお寺の行事はもちろん、さまざまな地域の人に触れてもらえるような行事を行っている。ヨガやジャズフェスタ、念珠編み同好会など、地域と積極的に関わっている。中でも別院が主催する「寺コン~出会い応縁プロジェクト~」は過去5回で30組のカップルを誕生させた本格的な婚活パーティーである。

3.組部門

岐阜教区 長良組(記事へのリンク)

実践目標

子育て支援(海外支援):コートジボワールの子ども達に愛の靴を送る支援

取り組み

長良組では、全寺院より総代・仏婦・仏壮・門徒推進員などに案内状を出し、コートジボワールの子ども達に贈る靴を回収している。一寺院ごとに30足をめざし、3年間で1,316足、支援金506,630円、文具などを回収し、現地に送付した。現在では文具店や靴の卸売業者などからも靴や文具を提供してもらうこともあり、活動が浸透してきている。



<実践活動奨励賞>

一般寺院・個人部門

北海道教区 空知南組 常光寺

取り組み

地域エネルギー事業~新たな形の寺院運営~
常光寺では、庫裏新築を機にオール電化にしたことから、ご門徒と協議し太陽光パネルを導入。一般家庭15軒分の発電能力があり、北海道電力に売電している。電気自動車を導入し境内では充電サービスもしており、原子力に依存しない将来を見据え、門徒出資による地域エネルギー事業という新たな寺院運営を行っている。

安芸教区 山県太田組 淨謙寺

取り組み

「精進料理×イタリアン」
淨謙寺では、本願寺出版社から刊行された『イタリアン精進レシピ』を読んで、その料理のほとんどが地元で採れる食材であると知り、ご門徒と共働してお寺に訪れるお客さんにイタリアン精進料理のフルコースをふるまっている。お勤め・法話の後、精進料理が振る舞われ、精進料理の提供を通してみ教えを伝えている。

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※各団体の実践目標に「東日本大震災をはじめとする災害支援」を設定いただき、様々な支援活動を地道に展開していただきました。
しかし、「災害支援」は、我々すべての宗門人が取り組むべき事柄であり、特定の活動を顕彰すべきではないと総局において判断し、あえて対象よりはずさせていただきました。
「災害支援と対策」については、今後も息長く、宗門あげて取り組んでまいります。