築地本願寺 重要文化財指定記念行事「ごえん」

◆重要文化財指定記念行事「ごえん」
2014年12月10日に築地本願寺の「本堂」・「三門門柱(正門・北門・南門)」・「石塀」が国の重要文化財に指定されました。
これをきっかけに、より多くの方々に築地本願寺の境内や本堂に入っていただき、親しみを持ってもらいたいとの思いから、2015年3月14日・15日に記念行事「ごえん」を開催いたしました。
14日は18時30分より、前夜祭として、本堂正面の大階段前ステージにおいて「築地本願寺雅楽会」による舞楽「蘭陵王」の公演、その後19時と20時の2回プロジェクションマッピングを行いました。
プロジェクションマッピング「光がおりなす築地本願寺物語」は、龍谷大学理工学部岡田至弘教授監修のもと、本堂を巨大なスクリーンとして、大谷探検隊と建築家・伊東忠太との出会いに始まる本堂建築にいたるまでの歴史や、伊東忠太が描いた想像の動物たちを次々と映し出しました。色とりどりの鮮やかな光によって生み出された幻想的な空間に、来場者はもちろんのこと、通りすがりの人をも魅了していました。
翌15日は9時30分より、築地本願寺の向かい側にある京橋築地小学校の生徒さんによる元気いっぱいのマーチングから始まりました。
本堂では、「建築家伊藤忠太と築地本願寺本堂」をテーマとして、玉井哲雄国立歴史民俗博物館名誉教授より記念講演をいただきました。その他、本堂の創建に関わった第22代鏡如上人と、伊東忠太の生涯を記したパネル展や「パイプオルガンコンサート」を行いました。
また、境内では、築地本願寺近隣のお店が並ぶフードコートや朝市を出店するとともに、大江戸助六太鼓の演奏、親子参加型の「みんなでつくる築地本願寺巻」(長さ9mの特製海苔巻き)等を開催しました。
どの時間帯に訪れても何かのイベントが行われているよう、また、どの世代の方にも楽しんでもらえるよう、さまざまな内容で記念行事を盛り上げました。
さらに、「築地本願寺ツアー」では、職員が築地本願寺内を説明しながら巡回し、普段はなかなか見る機会のないところまで見てもらいました。参加者からは、「今まで素通りしていたけれども、このようなイベントがあるなら、また立ち寄ってみたい」との言葉をいただきました。
おかげさまで、2日間を通して延べ1万8千人の方々に築地本願寺にお越しいただくことができました。
◆「みんなのお寺・拠り所」
築地本願寺は、歴史を振り返ると、地域をはじめとする多くの方々の支えがあったからこそ、今日まで親鸞聖人のみ教えを関東の地に弘め伝える念仏の道場として成り立っています。このたびの記念行事も、築地本願寺が所在する中央区や同教育委員会の後援、自治会・町会や築地場外市場等の協力のもと、地域をあげての盛大なイベントとして開催することができました。
また、今まで仏教とご縁のなかった方々にも築地本願寺に訪れてもらうきっかけとなり、新たなご縁づくりへ向けた取り組みとしての成果にもつながりました。
これからもより一層地域との結びつきを強めるとともに、さまざまなイベントを通して生まれた新たなご縁を、しっかりとつなぎ、み教えを伝えていくことで、築地本願寺が首都圏において「みんなのお寺・拠り所」として発展していけるよう、これからもさまざまな取り組みを進めていきます。