地域での活動レポート

東京教区  自死に向き合う~いま、私にできること~

関東・甲信越2014/02/10
  • 教区活動

 東京教区では、平成19年度から自死問題専門委員会を設置し、自死防止のための研究と実践、また自死遺族の悲しみと苦しみへの理解を深めようとさまざまな取り組みを行ってきました。

 その一環として、平成22年には、リーフレット「自死に向き合う」を発行しました。このリーフレットは、「自死への偏見を払拭し、正しく理解をしてもらいたい」また、「"いま、私にできること"を考えてもらいたい」という気持ちを込めて作成し、教区内寺院に配布したほか、リーフレットがケーススタディ講座の教材に使われるなど、活用の場も広がっています。

 さらには、他宗派や行政から同内容のリーフレットを発行したいという申し出を受け、他宗派、他団体版も発行されるなど、宗派を超えて活用の場が広がっています。

 自死という"いのち"の問題は、この社会を生きる私たちすべてにとって大きな課題となっています。死んでしまいたいと思い悩んでいる方、また、大切な人を自死で亡くされた方がいた時、私たちはどのように寄り添い、分かち合っていけるのでしょうか。このリーフレットには、私たちがどのように自死と関わっていけばいいのかを考えるヒントが書かれています。

 こうした取り組みの積み重ねから、平成25年度、自死者追悼法要を勤修しました。スタッフとなる僧侶や寺族らを対象に事前学習会を行い、法要の意義について再確認しました。法要後には語らいの集いを開き、参加された方の思いをうかがうこともできました。

 自死は決して人ごとではありません。私たちは、縁に触れれば、いかようにもなり得る"いのち"を生きています。御同朋として、ともに生きるために、このリーフレットがさまざまな場所で活用されるよう今後も取り組んでいきます。

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