地域での活動レポート

「離島寺院への法座活動の支援について」〈鹿児島教区〉

九州・沖縄2021/07/02
  • 寺おこし事業

 鹿児島教区寺院振興対策委員会(以下「教区委員会」という)では、離島寺院が所属する南島組の実態調査を2017年に実施しました。

 鹿児島市より南へ約380km(鹿児島港から海路だと片道約11時間半)。人口約7千人。奄美群島の内で最も北東に位置する周囲約49kmの喜界島。島唯一の寺院として、浄真寺が所在しています。約70年に渡り住職が不在で、島外の同組の組長が代々住職代務を務めておられましたが、実質は門徒だけで護持する状態が続いていました。そのような状況の中、2013年にはNET縁を通じて、同教区の僧侶が衆徒として入寺され、荒廃した本堂を再び門徒が集えるようにと私費で修繕し、法務に努められました。しかし、ご家族の療養生活のために鹿児島市を中心とした生活を余儀なくされました。そのため、2017年に浄真寺の門徒が得度し、法務を担っています。交通の便や経済的な事情から、法要や法座に布教使を招きづらいなどの離島特有の問題を抱え、厳粛な法要も、お寺の僧侶以外の法話を聞いたことがない状態が続き、門信徒の寺院に対する関心度が薄れていました。

 教区委員会委員が実態調査でお話を伺うと、「いろんな方の法話を聞いてみたい」という要望や、「寺院運営をどのようにすればよいのか」という意見等が責任役員、門徒総代及び衆徒からあり、教区委員会として早々の対策を講じるため、まず、法座支援として、浄真寺報恩講へ2017年は教務所職員を派遣し、翌年からは教区布教団員の派遣を行いました。

 本堂には、法話を心待ちにされていた門信徒が集い、2017年以降の報恩講では満堂の中に、熱心に聴聞される姿が見受けられました。この活動により、門信徒の寺院への関心度が回復しはじめ、役員の寺院運営に対する意識も向上されました。

 そのような中、寺院運営の一環として、本堂の一画に一時預かりとしてご遺骨をお預かりしている現状や、境内地として充分な面積があったことから、教区委員会より納骨堂を建設し運営することで、今後、寺院を維持していくうえでの財源となるのではないかと提案しました。提案を受け、納骨堂建設計画が役員会や門徒総会で了承され、2019年には「浄真寺納骨堂落成慶讃記念法要」が勤修され、多くの参拝者とともに盛大に勤められました。

 2021年6月現在では、50基の納骨区画の内、32基が使用中となっています。

 寺院の振興対策として、教区委員会と布教団が連携した取り組みにより、浄土真宗のみ教えを聴聞いただくご縁づくりができたことは、浄真寺の活性化に繋がったのではと感じます。

 今後も、浄真寺をはじめとする離島寺院のサポートができる体制を教区全体で構築してまいります。

喜界島の位置

浄真寺

ご法話を聴聞される様子(2017年当時)

納骨堂

浄真寺納骨堂落成慶讃記念法要の様子