大分教区東国東組西念寺 ご門徒の多岐にわたる社会貢献に対して「普通褒賞」

普通褒賞受賞者 棚成嘉文さん(中央)
◆ご門徒が普通褒賞を受賞
このたび、大分県国東市にある西念寺(木下最勝 住職)のご門徒 棚成嘉文(たななり よしふみ)さんが、宗門又は社会に功労があった方を対象に宗門より授与される「普通褒賞」を受賞しました。
棚成さんは、小児科医師として、365日・24時間体制で一日の休みも無く医療業務に携わり、また院長を務める福岡県大牟田市にある医療法人 和田医院 和田小児科では、行政の援助を受けず、病児保育や障がい児に対する心の癒しとしてアニマルセラピーを用いたセラピー療法、喘息を持つ子どもへのプール療法、アトピーの子どもへの海水治療法など患者に寄り添った治療に取り組まれ、さらには子ども食堂や各団体への寄附活動など、平成24年の開業以来11年間、多岐にわたる社会貢献を続けられています。
◆社会貢献をする理由 ~棚成さんの思い~
多岐にわたる社会貢献について、棚成さんは「世の中には、様々な理由により他の多くの人々に比べて、その生活の質において、著しく不利で傷つきやすい立場に置かれている弱者がたくさん存在します。例えば、加齢によるもの、知的障がい、体幹障がい、老々介護 等の社会的弱者で、その中には、優秀な子でも家庭の状況により高校大学等の進学を諦めないといけないことや同じ幼稚園児、小学生でも家庭により衣服に差がある等の経済的弱者も含まれます。こういった当人の力だけではどうすることもできない不利益な状況を少しでも是正したいという思いから、社会貢献を続けている」と話しました。
◆普通褒賞を受賞して
棚成さんは、このたびの受賞に「ただただビックリしております。私などが頂いてよろしいのか?というのが正直な気持ちです。このたびの受賞は、有難いことであり、心より感謝申しあげます。これからも、社会貢献を続けてまいりたいと再確認しました」と感謝の気持ちを語られました。
中学生の時から棚成さんをよく知る木下住職は「誠実、実直、寛大な御心の方で、昨年の新型コロナ感染症拡大の際には、マスクの入手が困難な時期に消毒液と併せて、ご門徒に配布されました。その有難さにご門徒皆が喜び、ご恩を感じ、寺に御礼の電話がたくさんありました。棚成さんの献身的、人類愛の行為は、菩薩の実践そのものであります」と話されました。
また、このたびの受賞に対して、西念寺ご門徒は、「貴重なマスクと消毒液を頂き、大変有難かったです。こういう人こそ、このたびの宗門や福岡県知事、そして国(厚生労働省)からの褒賞受賞に値する御方であると思います」と話してくれました。
棚成さんは、「これからも弱い立場に置かれた人のため、そして不利益な状況を是正するために微力ながら命続く限り社会貢献を続けたい」と意気込みます。
◆宗門の褒賞について
宗門総合振興計画の基本方針「Ⅲ.宗門の基盤づくり」の事業内容として、「現行の褒賞制度を見直し、褒める組織づくりをめざして、『褒める・支援する・奨励する』制度を確立する」ことが掲げられています。
宗門では、寺院や社会への貢献又は他の模範となる行為をされた個人及び団体に対し、褒賞が授与されています。褒賞対象者を積極的に推薦いただきたく、あらためて褒賞の概要をご案内いたします。
詳しくは浄土真宗本願寺派 寺院活動支援部公開サイト「お寺の情報箱」をご覧ください。