地域での活動レポート

東九州龍谷高校 「仏教×SDGs」で『花まつり』

九州・沖縄2022/08/29
  • 関係団体活動

◆「仏教×SDGs」の啓発を目的にした「花まつり」でパレード

 大分県中津市にある宗門校の東九州龍谷高校は、2020年度からSDGsの実践活動に取り組んでいます。新型コロナの影響で十分な活動ができない状況が続いていました。そこで、学校と地域を明るい雰囲気にしたいという思いと、「仏教×SDGs」の啓発を目的にした「花まつり」を2022年4月10日に行いました。

 生徒・教職員で組織するSDGs実行委員会が中心となって、花まつり白象パレード実行委員会(毛利彩乃会長=生徒会長)を1月に作り、準備を始めました。パレードのほかに、SDGsの目標「貧困をなくそう」などの取り組みとしてフードパントリー(食品の無償配布)を企画しました。

 2022年3月にはパレードを手伝うボランティアを募り、生徒80人、教職員25人が参画。また、部活動として地域科学部が広報を担当しました。商店街やJRの駅、市内の小中学校に出向いてビラ3,000枚を配布しました。保育部は手作り仏旗を200枚制作し、校門前の沿道に設置し、華やかな雰囲気を盛り上げました。また、パレードに登場した龍(長さ約5m)も生徒がデザインして製作するなど、生徒が主体的に企画し、行動していきました。

◆「パレードを、龍谷の春の伝統に」

 当日、出発式には正門前に生徒や教職員、地域住民など140人が集まりました。梅高賢正理事長が挨拶で「地域の市民、企業、寺院などの協力と生徒らの願いで、初めて郊外でお釈迦さまの誕生を祝うパレードができる」と喜びました。

 パレードは仏旗、校旗を先頭に、龍、吹奏楽部のマーチングバンド、寺院から借りた7頭の白象の列などが続き、ショッピングセンターまで30分歩き、甘茶スポットを同センターや同校前など4カ所に設け、お釈迦さまの誕生仏に甘茶をそそいだ人らに、食物科の生徒手作りのクッキーを手渡しました。

 フードパントリーは正門前で行い、SDGs実行委員会の生徒たちが、寄贈された米120㎏を希望者に3㎏ずつ手渡しました。

 毛利会長(3年)はパレードを終え、「達成感でいっぱい。生徒や先生、地域の方々には感謝しかありません。新型コロナで楽しいことがほとんどできなかったこれまでの高校生活、パレードがいい思い出になった。同時に、普段は言う機会がない地域の方への感謝を伝える場にもなった。パレードを、龍谷の春の伝統として後の世代につないでいきたい」と話しました。

 花まつりパレードはSDGsの目標「住み続けられるまちづくりを」にあるような、学校と地域がつながり、一緒に笑う取り組みになったようです。



※『本願寺新報』(202281日お盆特集号)に同内容を掲載しております。