地域での活動レポート

京都教区下西組正恩寺 永年にわたり絵画を通じた伝道教化活動に寄与

近畿2022/09/05
  • 寺院活動

◆前住職が普通褒賞を受賞

 このたび、京都市西京区御陵荒木町に所在する正恩寺(花山修 住職)の前住職である花山智久(はなやま ともひさ)さんは、宗門又は社会に功労があった方を対象に宗門より授与される「普通褒賞」を受賞しました。

 花山前住職は、京都教区(京都市内)の僧侶有志会である「若藤会」に永年所属しています。「若藤会」では、文書による伝道教化活動の一つとして、『月のことば』を発刊し、同じく毎月発行の『月のしるべ』とともに、宗務機関・宗門関係学校・刑務所等に届けています。花山前住職は、40年以上の長きにわたって、その『月のことば』の挿絵を描かれ、伝道教化活動に貢献しています。

 また、自坊において「キッズサンガ・お絵描教室」を開催し、絵を描くことを通じて、子どもたちへの教化活動を行っています。

 花山前住職は、京都市立美術大学(現在の京都市立芸術大学)の日本画専攻科で日本画を学び、修了作品は優秀作品として大学の買い上げとなりました。その後、京都成安造形短期大学、大阪成蹊大学で後進を育成するとともに、自身も新制作協会日本画部(現在の創画会)の春季展で数回受賞するなどの活躍をしました。現在も京都日本画家協会に所属し、個展等で作家活動を続けています。

◆普通褒賞を受賞して

 花山前住職は、このたびの「普通褒賞」を受賞して、「若藤会の中心活動である文書伝道『月のことば』を約72年間継続してこられた諸先輩こそ賞賛されるべきです。今回の受賞はその方々の代表だと思っております。ありがとうございます」と感謝を述べました。

 また自身の活動について、「文書中心の紙面にカット(挿絵)を加える事で、視覚的に楽しんで読んでくださる一助になっていれば幸いです」と謙虚に話しました。

 同じ若藤会会員である光瀬寺の片岡淳典住職は、花山前住職について、「温厚で、人当たりの穏やかな方で、コロナ前は門信徒の方々とともに、各地のご旧跡を調べ訪ねておられました」と寺院での活動の様子を話しました。併せて、この度の花山前住職の普通褒賞受賞について、「『月のことば』でまず目にいくのは挿絵です。その挿絵を花山前住職は長年にわたって途切れることもなく描き、活動に寄与された功績は大きく、当然の受賞と思います。『月のことば』の挿絵は小さいもので確認しにくいですが、元の絵は大変繊細な描写で、季節感のあふれる非常に美しいものです」と話してくれました。

 花山前住職は、今後の活動について、「これからも写生を基本にしたオリジナルの表現を見つけることです。また、寺の空間を生かして、キッズサンガや高齢者が集う物づくりを中心として、み教えと地域社会の人々をつなぐ活動ができればと思います。」と熱く語ります。

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月のことば(挿絵 普通褒賞受賞者 花山智久 正恩寺前住職)



◆宗門の褒賞について

 宗門総合振興計画の基本方針「Ⅲ.宗門の基盤づくり」の事業内容として、「現行の褒賞制度を見直し、褒める組織づくりをめざして、『褒める・支援する・奨励する』制度を確立する」ことが掲げられています。

 宗門では、寺院や社会への貢献又は他の模範となる行為をされた個人及び団体に対し、褒賞が授与されています。褒賞対象者を積極的に推薦いただきたく、あらためて褒賞の概要をご案内いたします。

 詳しくは浄土真宗本願寺派 寺院活動支援部公開サイト「お寺の情報箱」をご覧ください。

褒賞|浄土真宗本願寺派 寺院活動支援部公開サイト「お寺の情報箱」