地域での活動レポート

東京教区北組宝林寺 学習支援「寺子屋宝珠庵」

関東・甲信越2022/10/07
  • 地域活動

♦NPO法人と連携して4月から学習支援活動

 東京都練馬区の宝林寺(羽田慶子住職)は2022年4月から、経済的な理由などで、塾に通えない小中学生を対象にした学習支援活動「寺子屋宝珠庵」をスタートしました。運営は、首都圏を中心に同様の活動を64カ所で進めている認定NPO法人「キッズドア」(東京都中央区)が行います。キッズドアは2009年から10年以上にわたり、行政の補助を伴う行政委託事業も含め、無料学習会を展開しています。

 宝珠庵は、境内にある一軒家で週2回開き、現在中学生3人が通っています。それぞれ違う学校で、部活などを終えた夕方5時半ごろに集まります。認定NPO法人「練馬たすけあいワーカーズエプロン」のボランティアが作った栄養満点の食事と、認定NPO法人「おてらおやつクラブ」提供のお菓子などを食べてから、2時間ほど勉強をします。指導は、1対1。子どもが自ら立てた計画で学習を進め、ボランティア講師6人がローテーションを組んで教えています。

 チーフコーディネーターを務める土井清子さんは「キッズドアのボランティアは、学生から社会人、高齢の方まで年齢層はさまざまですが、『教えたい』という熱意を持った方々ばかり」と指導態勢に自信を持っています。

♦門徒の声をきっかけに

 羽田住職は「過去に塾や書道教室、ボーイスカウトなどをしてきたので、子どもたちのために社会貢献をしたいと思っていた」と話します。おてらおやつクラブに協力していることを寺報で紹介したところ、キッズドアのボランティア講師をする門徒の小野哲哉さんから「学習支援もやりませんか」と声がかかりました。
2022年1月に本格的に動き出し、4月の開所となりました。土井さんは「お寺での活動は初めて。一軒家というのもキッズドアの中では例がなく、お寺の協力もあり充実した居場所事業を実施できている」と話します。ここに通う中学生の女子生徒は「講師の教え方が上手!」と評判も上々。バレーボール部に所属する中学生の女子生徒は「将来プロの選手か、それに関わる仕事に就きたい。絵も好きなのでキャラクターデザイナーもいいかな」と夢を膨らませます。

 居心地もいいようで、勉強以外の楽しみを聞くと、「おいしいご飯」「百人一首をしたこと」など口々に話します。夏休み期間は夏期講習をとして、午後2時半から実施。8月19日には境内で花火を行い、親睦を深められました。土井さんは「勉強だけじゃなく、大人と遊んだり花火をしたりした経験が、将来楽しい思い出となってくれるとうれしい」と話します。

 羽田住職は、「キッズドアの方々の工夫や気持ちを、きっと子どもたちが感じてくれているのではと思います。ご縁を慶び、人の縁がつながっていることに気づいてもらえれば、命も大切にしてくれる子になってくれると思っている」と期待を寄せています。

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東京都練馬区・宝林寺で開かれる学習支援活動「寺子屋宝珠庵」を支えるNPO法人のボランティアの人たち。
左は羽田慶子住職



※『本願寺新報』(2022年9月10日号)に同内容を掲載しております。