地域での活動レポート

一般社団法人「えんまん」 「テンプル食堂」を全国へ

九州・沖縄2022/11/17
  • 地域活動

◆一般社団法人「えんまん」を設立

 「地域の食堂を目指し、子育て世帯だけでなく地域で子どもたちを見守るみんなの居場所づくりを」と、本願寺吉崎別院(福井県あわら市)で毎月最終日曜日に開催されている「テンプル食堂よしざき」(八幡真衣代表=石川県小松市・本光寺衆徒)。活動を県外にも広めようと、2022年7月に一般社団法人「えんまん」を立ち上げました。8月30日には沖縄で初となる「テンプル食堂おきなわ」を実施するなど、活動の輪を広げています。

◆地域で子ども見守るみんなの居場所づくりを

 「テンプル食堂よしざき」は2020年6月の開設以来、食事・弁当の提供や食材・食品・日用品の配布を毎月行ってきました。過疎高齢化が進む地域にもかかわらず、初回から多くの子どもや家族が訪れ、今では毎回400人ほどが来場するなど好評を博しています。

 活動を続ける中で八幡代表は「子どもの貧困は全国的な社会問題として叫ばれている。吉崎以外の方々のための居場所づくりができないか」と常々考えていたと言います。思いが大きくなっていく中、2022年5月に沖縄県読谷村(よみたんそん)・真常寺の菊城元明住職から「テンプル食堂のような取り組みをうちの寺でもできないだろうか」と相談があり、八幡さんはテンプル食堂の仕組みを広く活用する方法を模索し、組織の法人化に至りました。

 「初めての地域で活動するにはやはり地域の信頼が必要。非営利型一般社団法人になれば、地域の行政や企業、ボランティアの皆さんからの社会的信用や協力が得られやすく、子どもの貧困への取り組みや寺院の社会貢献を模索する各寺院にも受け入れていただきやすい」とねらいを語ります。

 初の支援となる「テンプル食堂おきなわ」では、開催に向けて真常寺と密に連絡を取り、地域の行政との折衝や、食材調達や衛生管理のノウハウ提供、ボランティア・協力者の募集、SNSを使った告知などを遠隔サポートしました。当日は八幡さんたち「えんまん」の職員3人が会場を訪れ、お寺での子ども食堂の雰囲気づくりをアドバイスしながら、集まった67世帯の親子に食材や食品を手渡した。

 2022年9月18には第2回を実施。さらに10月15日に金沢別院(石川県金沢市)でフードパントリー「テンプル食堂かなざわ」、その後も京都府城陽市・あそかビハーラ病院での活動開始を予定しています。

 八幡さんは「寄付や食材・食品提供をしていただいている賛同者の皆さんのおかげ」と謝意を示しつつ、「少しでも子どもの貧困を減らすためには、継続して行われることが大事。お寺が子どもたちや保護者にとって安心できるもう一つの居場所になり、また、この活動を通して地域住民やボランティアの皆さんとお寺でのご縁づくりのきっかけにもなれば」と願いを話します。

 テンプル食堂の詳細は「一般社団法人えんまん」ホームページ(https://en-man.net/)


※『本願寺新報』(2022年10月20日号)に同内容を掲載しております。