地域での活動レポート

「おてらおやつクラブ全国巡回展開催」

九州・沖縄2023/05/29
  • 教区活動

 認定NPO法人おてらおやつクラブ(松島靖郎代表=浄土宗僧侶)が存在と活動を知ってもらおうと2022年から各地で行っている「おてらおやつクラブ全国巡回展」が、2023年2月15日から19日まで熊本別院(熊本市中央区)で開かれました。

 パネル展示のほか、18日には熊本教区子ども・若者ご縁づくり推進委員会と同教区仏教婦人会連盟(若婦担当)の共催で、シンポジウム「子どもたちの居場所づくり―子ども食堂を通じて」を実施し、オンライン配信も行いました。

 開会式では仏婦連盟の小谷つゆみ委員長が挨拶し、「子どもの貧困は身近な問題で、私に何ができるか。同クラブに関心を持ち、お寺をみんなの居場所作りにする活動のきっかけにしてほしい」と趣旨を説明されました。

◆お寺は子ども食堂に適した場所

 シンポジウムでは、ハンズハンズくまもとの穴井智子代表理事と、熊本県宇城市・延福寺の能令証子(のうりょうあきこ)坊守が講演。能令さんは、2019年の門徒会館再建を契機にみんなの交流の場を願って、子ども食堂「灯(あかり)おてらでごはん」を開いたことを語られました。

 同食堂では2カ月に1度の開催で、子どもから大人まで100人が訪れています。「お手伝いをさせてほしい」と地域の人も参加し、フードバンクをはじめ門徒からの食材の提供など、発信することで人とのつながりもできたそうです。能令さんは「運営には困難なこともあるが、子どもの笑顔が私の原動力。地域の明るい未来につながる。地域の中にあるお寺は子ども食堂に適した場所」と思いを話されました。

 この後、巡回展期間中に寄せられたお供えの箱詰めワークショップが実施され、米2キロと菓子、メッセージを段ボールに詰め、経済的に困難な状況にある子どものいる20家庭に送られました。

 なお、熊本別院は実践運動の一環として、支援品となる、お供え(食品)や日用品、古本の受付を行っています。



※『本願寺新報』(2023年1月20日号)に同内容を掲載しております。