長野教区飯山組順慶寺 順慶寺で寺カフェ開催

◆「子どもたちの笑顔のために」つながりの場を提供
長野県飯山市の順慶寺(常磐井智海住職)は2023年9月3日、世代間交流の場として寺カフェを開き、近隣住民や門信徒など100人が参加しました。
境内にテントを張って日陰を作り、飲み物を提供する寺カフェのスペースを設置し、「いいやまこども食堂」の協力のもと、焼きそば、焼き鳥、綿菓子などが無料で振舞われました。
本堂では、境内に咲いていたアジサイやセンニチコウなどをドライフラワーにして瓶に詰め、液に浸して標本にする「ハーバリウム」作りを行い、地元の子どもたちが歓声をあげながら作品作りに熱中しました。 6歳の娘と参加した飯山市の教員、田畑さんは「娘が花好きなので、ハーバリウムを楽しみに来た。お寺の花で、というのがいい。なかなかお寺に来る機会がないので、とてもいい催しだと思う」と作品を手に話しました。
また、ガレージには、地元の障害者支援施設で作った野菜や、飯山組の寺院やNPOホットライン信州(信州こども食堂ネットワーク)、順慶寺門信徒が提供したレトルト食品や米、缶詰などを配布するパントリーも設置し、大きなマイバッグを抱えて笑顔で帰宅する親子の様子も見られました。 寺カフェの利用者は、「前にも子ども食堂に行ったことがあるが、安心して食べさせられるし、自分ではなかなか作れない料理もあり、子どもも喜ぶので助かる」と感謝し、「お寺が地域に馴染んでいる感じがしてよかった。地域のこういう取り組みはコロナでなかなかなかったから、やってもらえるとありがたい」と話します。
◆重点プロジェクトの取り組みとして
寺カフェは、実践運動の重点プロジェクトの一環として2022年から開かれています。2022年は順慶寺を中心とした開催でしたが、2023年は飯山組の重点プロジェクトとして組内寺院の住職などもスタッフとして参画し、NPOホットライン信州と共催するなど広がりを見せています。今後は順慶寺だけでなく、組内の他の寺院での開催も視野に入れており、活動のさらなる広がりが期待できます。
常磐井住職は、「子どもたちの笑顔のために、『一人でいるんじゃないよ』『みんなつながり合っているんだよ』という、つながりの場を提供していければ。まだまだ模索中だが、これを機縁に広がりをみせてくれれば」と活動への思いを語っています。

※『本願寺新報』(2023年10月10日号)に同記事を掲載しております