地域での活動レポート

滋賀教区ビハーラしが 念珠を再生し販売 「子どもたちの笑顔のために募金」へ

近畿2023/11/20
  • Dāna for World Peace

◆編み直した念珠を販売し、販売した収益を「子どもたちの笑顔のために募金」へ

 「ビハーラしが」(西郷教信代表)は、ひもが切れて使われなくなった寺院の双輪念珠の珠を用いて単念珠を編み、法要の参拝者に「寄り添うこころをかたちに」と呼びかけて販売しました。その販売益を宗派の「子どもたちの笑顔のために募金」に届ける取り組みを進めています。

 2023年9月17日には1回目の販売を、滋賀県近江八幡市の八幡別院と守山市の赤野井別院の親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要で行いました。白黒の珠を交互にして編んだ念珠を個別包装し、包みの台紙には、合掌する大人と子どものイラストと、「合掌のある生活」「NAMOAMIDABUTSU」の文字を入れました。約200連が売れ、参拝者に好評を博しました。

◆新型コロナウイルス感染症で活動転換

 同ビハーラは、災害支援や高齢者施設などでの傾聴ボランティアを活動の中心にしてきましたが、新型コロナの影響で休止。活動の見直しを考え、2年前の2021年春頃から月1回の例会に念珠編みを取り入れました。そこで会員が作った可愛い念珠がヒントとなり、ひもが切れて使われなくなった双輪念珠を集めて編み換える活動を発案し、「お念珠の珠を再利用し、大切に使い続けさせていただく」という観点から、同ビハーラのSDGsの取り組みとして始めることになりました。

 さらに、これまで行ってきた高齢者に寄り添う活動を、子どもたちにも向けようと活動を転換。出来上がった念珠を法要で販売し、その収益を「子どもたちの笑顔のために募金」に届けることを目的に掲げました。

 慶讃法要に向けて準備をする中で、活動を滋賀教区全体に広げようと、2023年6月には念珠の提供を呼びかけるチラシを全寺院に配布し、同時に念珠編みの協力者も募りました。多くの協力を得て、慶讃法要までに約250連の念珠が出来上がりました。2回目は、八幡別院の報恩講法要で販売を行います。

 西郷代表は「お寺の報恩講に参拝された方への記念品にと、まとめて購入してくださる寺院もあった。また、『可愛いので孫に持たせたい』と、念珠編みを手伝ってくださった仏教婦人会員が購入される姿を見て、次代へのお念仏相続の機縁にもなっていると感じた。今後もこの活動を継続していくとともに、これまで行ってきた高齢者施設での活動も、再開できるようになれば再び力を注いでいきたい。」と話しています。


 ※『本願寺新報』(2023年11月10日号)に同記事を掲載しております。