地域での活動レポート

ネパール「シュリー・シラデヴィ小学校」への支援

海外2025/03/10
  • Dāna for World Peace

◆「子どもたちの笑顔のために募金」によるカトマンズ本願寺と連携した支援

 「子どもたちの笑顔のために募金」よりの海外への支援として、ネパール開教地カトマンズ本願寺と連携したシュリー・シラデヴィ小学校への支援が2024年12月に完了しました。この募金によるネパールの子どもたち(学校)の支援としては、4校目となる支援です。(※1校目は2021年のセティデビ中学校、2校目は2022年のカリカサラン中学校、3校目は2023年のコダリ中学校)
 シュリー・シラデヴィ小学校は、ネパール首都のカトマンズから北西に約50㎞の場所にあり、1989年に創設され、3歳から8歳の約35人の子どもたちが学んでいます。この学校には、二棟の校舎がありますが、2015年のネパール地震により二棟とも大きな被害を受けました。二棟中一棟については、他の支援団体の協力により、2018年に新しく建て替えられ、事務所兼給食調理場と、安全性の観点から優先度が高い幼児クラスが入っています。しかし、もう一棟の4つの学年(5歳~8歳)が入る教室は、1989年建設のままの古い建物(土壁)であり、被災後は他の支援団体の協力を受け、鉄製の支柱とセメントで外側から一時的に補修されましたが、屋根・壁・扉・窓の状態が非常に悪く危険であるため、ほとんど使用できず、5歳~8歳の子どもたちは雨の日以外は基本的には外で授業を受けている状況でした。
 カトマンズ本願寺のメンバーがこの学校の地域の出身者であるご縁から、これまでカトマンズ本願寺が文房具や古着等の物資を中心に支援を行ってきましたが、募金による支援検討にあたり、あらためて現地調査が行われ、カトマンズ本願寺を通して学校の窮状を聞き、4つの学年(5歳~8歳)が入る、ほとんど使用できていない教室が入る校舎一棟の建て替えにかかる支援が決まりました。お寄せいただいた募金から支援を行うにあたり、カトマンズ本願寺とオンライン上で頻繁に打ち合わせを行い、カトマンズ本願寺が支援にかかる建設計画を立て、総額366万ネパールルピー(約400万円)の支援金を2回に分けてネパールへ送金しました。

 

◆子どもたちの教育環境整備のため、教室が入る校舎一棟を建て替え

 2024年8月、募金による支援金をカトマンズ本願寺が受け取り、現地にて建設工事が開始されました。雨季等の天候の影響を受け、工事計画等が若干遅延しましたが、2024年12月にすべての工事が無事に完了した旨、カトマンズ本願寺のソナム・ワンディ・ブティア ネパール開教事務所長より報告がありました。
 新校舎の建て替えにあたっては、古い校舎は取り壊し、同じ場所に校舎一棟を建設しました。ネパール政府の校舎建設にかかる基準(※2015年のネパール地震後に施行した、火災や地震など非常時には非常口が大変有用であることから1部屋につきドアを2つ備えなくてはならない基準)に則り、1部屋につきドアを2つ(出入口用・非常口用)備える形で建設されました。なお、校舎一棟の大きさについては、50×22フィート(15.24m×6.7m)、各教室については、18×22フィート(7.6m×6.7m)の広さでドア2つと窓6枚を備えた教室の2部屋構造であり、校舎全体としては、コンクリートレンガの壁にドアを4つと窓12枚が取り付けられ、屋根は鉄を適切に用いたトラス構造のトタン葺きに変わりました。これにより、頑丈な校舎が完成し、子どもたちの教育環境整備に資することができました。
 ソナム・ワンディ・ブティア ネパール開教事務所長は、「皆さま継続的な寛大さとサポートにとても感謝しております。今後も引き続きご支援をいただければ幸いです」と、「子どもたちの笑顔のために募金」の取り組みに対して謝意を述べています。
 今後も、全国からお寄せいただいた尊い募金より、子どもたちの笑顔のための支援を様々に行っていきます。

 

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