統合企画室 千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要

◆平和への決意
宗門では、先の戦争に積極的に協力した過去の過ちを反省し、慚愧の思いをもって、戦争のない世界を築くため、さまざまな取り組みを進めてきました。
戦後間もない頃から本願寺や大谷本廟において戦没者追悼法要を修行し、昭和56年からは広く宗門内外に呼びかけるために、東京・国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑において、毎年9月18日に「千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要」を修行しています。この法要は、全ての戦没者を追悼するとともに、過去の悲惨な戦争を再び繰り返してはならないという平和への決意を確認するためであり、「全戦没者」という言葉には、人類が繰り返してきた戦争によって、尊いいのちを失った世界中の全ての戦争犠牲者への思いが込められています。
戦後69年目を迎えた今、戦争を肯定するかのような言葉が多く用いられるようになっています。また、戦争を経験した方も少なくなっていく中で、私たちはいのちの尊さ、非戦平和の大切さを次世代に伝えていかなければなりません。さらには私たちお念仏のみ教えに生きる者にとって、生きとし生きるものすべてが、御同朋であると示された親鸞聖人の教えを受け止め、平和を求める営みは極めて重要です。
この法要を通して、「世の中安穏なれ 仏法ひろまれ」という親鸞聖人の言葉を体し、一人ひとりがいのちの尊さに気づき、自他共に心豊かに生きることのできる平和な世界を築くことに貢献するご縁となることを念願しています。
◆平和宣言・平和の鐘
「千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要」では、宗門として日本国内外に恒久平和への願いを新たにするため「平和宣言」を行い、さらに「平和の鐘」を撞きます。
「平和宣言」には、「罪悪深重と親鸞聖人が述べられたように、私たちの愚かさはどこまでも根深いのです。私たちは、阿弥陀さまの智慧の光に照らされてこそ、その愚かさに気づかされるものです。あらゆる命あるものは、過去から現在へ、現在から未来へと、無限の広がりをもって繋がっています。恒久的な平和を実現するためには、すべての生命の繋がりに目覚め、自己中心的なあり方、すなわち私たちの愚かさを克服していかねばなりません」との宗門の願いを国内外のあらゆる人々に広く示し、恒久平和の世界の実現をめざしています。
また鐘の響きは、「讃仏偈」に「響流十方」とお示しのように、仏の教えが十方に響き渡ることを願い、仏法を伝えるものとして大切にされてきました。仏のみ教えと平和への決意を、響かせ届けたいという願いのもと、「平和の鐘」の取り組みがはじめられました。各地の寺院でも法要と同時刻にいっせいに鐘を撞き、平和な世への願いを発信しています。
この法要を機縁として、今後ともそれぞれの立場で非戦平和への取り組みをすすめていきましょう。


