地域での活動レポート

「離郷門信徒のつどい」(ふるさとの会)オンライン開催 <宮崎教区都城組願心寺>〈寺院活動支援部 (過疎地域対策担当)〉

九州・沖縄2021/10/29
  • 寺おこし事業

 宗門では、ふるさとを離れて過ごす門信徒の方々に伝道の場として開催される、『「離郷門信徒のつどい」(ふるさとの会)』(以下「つどい」という。)を支援しています。

 これまでは、本山や築地本願寺などに参集してつどいを開催していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、従来型の開催が困難になったことから、2021(令和3)年度からは、新たに「Zoom」を利用してのオンライン開催を推奨し、宗派では接続等の支援をしています。

 この度は、初の実績として、宮崎教区都城組願心寺(大河内之住職)において実施された、つどいのオンライン開催について紹介いたします。

 まず、願心寺では、宗派が作成した『「離郷門信徒のつどい」開催ガイドブック【オンライン開催】(PDF)』を参考に諸準備が進められました。

 2021(令和3)年8月15日にお盆法要と併せて開催することを決定し、6月には、願心寺の寺報にて告知しつつ、離郷門信徒の方々へ開催日時や日程、申込方法、参加に必要な事項を明記した案内状を送付して、参加者を募りました。

 申込期限を7月20日(開催の約1ヶ月前)に設定し、26組のご家族が申込をされ、開催3週間前には、参加者の情報(名前・連絡先・メールアドレス)を取りまとめた名簿データを、寺院活動支援部<過疎地域対策担当>(以下「当部」という。)へ提出いただきました。

 次に、当部では、参加者の方々へメールにて、オンライン開催に関する接続マニュアルや当日の接続の流れを送信し、初めて「Zoom」へ接続する方のために、開催2週間前の日曜日に接続テストを行いました。その日都合が付かなかった方についても、日程を調整し対応しました。

 また、ご寺院との接続テストも実施しました。願心寺においては、参加者にふるさとのお寺をより感じてもらえるよう、地元のケーブルテレビで紹介された寺院の映像を上映することとなっていたため、そのデータを当部にて預かり、映像配信の状況テストや会場である本堂の配信画面、音響などの確認を行いました。

 開催当日は、開始の1時間前に、まずご寺院との接続を完了させ、参加者へ招待メールを送信し、開始時間までに随時接続してもらいました。

 ご寺院の進行のもと、まず、ケーブルテレビで紹介された寺院映像の上映、次に法要(三奉請・表白・正信偈・御文章)と法話があり、最後に恩徳讃を斉唱し終了しました。

 今回、初のオンライン開催ということもあり、宗派からの支援内容をより良く改善するため、ご住職にご了承いただき、参加者の方々へアンケートのご協力をお願いしました。

 参加者のなかには、関東地方や関西地方から参加された方もおられ、オンライン開催に対して、

  • 新型コロナウイルス感染症拡大の影響の中、お寺へお参りが出来ない地元の者も県外の者も本堂にいるかの様に法要に参加できて良かったです。
  • 願心寺様の様子をしっかり見ることが出来、お話をいつもの様に拝聴できました。両親の名前を呼んでいただけて、それを目にし耳にできたことが幸せでした。願心寺様を介して両親に想いを届けることが出来、大変嬉しい時間でした。ありがとうございました。

など、オンラインで法要に参拝できたことを慶ばれている気持ちを拝見いたしました。また、

  • コロナ収束後も、今後、高齢者になり、田舎帰省が困難になって来るかと思います。 お盆法要だけでなく、法事もやって頂けたら助かるかなーと思っております。 遠くに居ながら、物凄く近くに感じました。
  • 遠くのふるさとを、身近に感じる事ができました。 今後も時代に即した新しい取り組みを、期待いたします。

という意見もあり、次回の参加についてのアンケートにおいても、「オンラインでも参加したい」と多くの方が回答されており、オンライン法要の需要も見受けられました。

 当部の支援内容については、さまざま貴重なご意見を踏まえて、さらに改善してまいりたいと考えております。

 願心寺からは、初のオンライン法要開催にあたり、

  • お寺にパソコン機器に詳しい法務員がおり、また、今回、教務所からの勧めもあったため開催するに至ったこともあり、会場の設定等で教務所にサポートいただけたことが良かった。
  • 宗派の担当部において、参加希望者へのメール送信、事前接続テストを行なって頂いたのは大変助かった。今後も同様のサポートがあれば開催を考える寺院も増えるように思う。
  • 準備段階では、配信時に堂内のお勤めの声が聴こえるように、音響の接続に苦労した。既存のアンプと接続ができ、マイクからの音声を直接配信できた。
  • 配信カメラについては、オンライン会議ツール等で使用する外付けwebカメラで対応したが、手前の物に焦点を当てる仕様となっているため、奥側がぼやけていたので、ビデオカメラを用意し接続したほうがより良かったかもしれない。
  • ご門徒の中にはスマホやPCなどを苦手とする方も多く、そうした方々は最初から参加を諦めてしまっていたのではないか。コロナ後を見据えて、そうした方々は築地本願寺や津村別院に会場を設定し、そちらから参加して頂く事も考えていきたい。
  • 一寺院だけで取り組もうとしても、パソコン等に詳しくないと開催に踏み切れないお寺もあるので、組内で詳しい寺院があれば協力しあい、教務所や宗派からも必要機材の紹介や接続支援など、相談に応じるサポートがあれば良いと感じた。

 などのご意見・ご感想をいただきました。

 この度の願心寺のつどいでは、映像の上映をされましたが、現在のご寺院や地域の風景を写真撮影したものを、スライドショーとして流しつつ、アナウンスしても、ふるさとを感じていただけるかもしれません。また、時間があれば、参加者の方々のお顔を拝見しつつ、お話しを伺う時間を設けると一体感を感じていただけることでしょう。

 また、門信徒の方の希望に合わせて、本山などを会場として参加者に参集いただきつつ、参集が困難な方にはオンラインで参加いただくなど、会場参集とオンラインを併用した開催についても支援いたしますので、今後、開催をお考えの場合、寺院活動支援部<過疎地域対策担当>までいつでもお問い合わせ・ご相談ください。

※「離郷門信徒のつどい」(ふるさとの会)の支援内容については、「宗門の過疎対策」ページ、または宗報をご覧ください。

当日の配信画像

001665_img-02.png

001665_img-03.png

案内実例

001665_img-04.png

001665_img-056.png