親鸞聖人750回大遠忌法要は無事円成いたしました。多くの方々のご参拝、誠にありがとうございました。
親鸞聖人750回大遠忌宗門長期振興計画

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御影堂に響く歓喜の歌声──本願寺音御堂
 本願寺仏教音楽・儀礼研究所(教学伝道研究センター)では、仏教音楽振興の一環として、宗門長期振興計画「教学・伝道の振興」のうち、重点項目④「伝道態勢の整備」において、「本願寺音御堂」を企画・開催いたしました。

1.本願寺音御堂までの歩み

 本願寺仏教音楽・儀礼研究所では、仏教讃歌に親しむ門信徒の方々が、本山で一同に会して大合唱する機会として、これまでにも「御堂演奏会」を開催してきました。
 当初この行事は、秋の法要に行われる布教大会の一環として行われていましたが、参加者の数が増えるにともなって、ひとつの独立した行事として開催され、2009年より、春の法要と秋の法要に、2日ずつ、年間に計4回開催されてきました。



 このように、年間の開催日数が増えた背景のひとつには、参加者の増加があげられます。木造建築としては、世界トップクラスの規模を誇る本願寺の阿弥陀堂ですが、音楽面や安全面を考慮すると、合唱大会の参加人数は、1回につき5、600人程度に制限せざるをえません。そのため、ある意味では分割開催という性格も有することになってしまうため、出来れば同じ日に一緒に歌ってみたいという声も、研究所に寄せられるようになりました。

2.仏縁としての合唱活動

 また、参加者にとって御堂演奏会は、単なる合唱大会ではない、ということも2005年度に行った参加者へのアンケートから、確認されています。
 音楽的な活動として捉えた場合、御堂演奏会はひとつに、1年間の練習の成果を発表する場であり、合唱を通じて親睦を深める場、となっています。それに加え、重要なことがらは、年に(あるいは数年に)一度のご本山参りの機会ともなっており、実際に参加者の多くが、そのような意識をもっているという点でしょう。
 確かに参加団体の多くは、「○○合唱団」や「○○コーラス」など、一見、コーラス団体をイメージさせる名称で活動されています。しかしその実態は、各一般寺院(あるいは各組、教区)を活動拠点とし、その婦人会や壮年会のメンバーで構成されているように、単に音楽が好きというだけで人が集まっているのではなく、まさに仏縁によって人々が集い、行われている活動なのです。
 そうした活動の在り方が、御堂演奏会は単なる合唱大会ではなく、ご本山参りでもある、という意識に繋がっていくのではないでしょうか。

3.大遠忌を記念して

 そこで、まず親鸞聖人の大遠忌法要をお勤めする本年は、例年の阿弥陀堂から場所を移し、御真影さまのおわします御影堂にての開催とさせていただくことになりました。
 また、大遠忌法要に際して御影堂に掛だしが設けられることから、本年は、従来の1年分の全参加者に相当する座席数の確保が可能となりました。そのため、従来から寄せられていた「出来れば同じ日に一緒に歌ってみたい」という声にも、お応えできることになりました。
 このような経緯から大遠忌法要の記念行事として企画、開催されたものが、「本願寺音御堂」です。

4.本願寺音御堂の当日

 当日は、午前10時からの受付にもかかわらず、すでに10時前の段階で、御影堂には約8割の参加者(全申し込み者数:99団体、1,566人)が到着されていたようです。
 その後、開会式に始まり、約2時間に渡るリハーサルと昼食を経て、『宗祖讃仰作法 音楽法要』に基づく音楽礼拝、仏教讃歌八曲の大合唱、そして最後に恩徳讃の斉唱と、盛りだくさんの内容のうちに、本願寺音御堂は進みます。多数の方が合唱というご縁でお参りくださり、仏教讃歌の音声に満ちた御影堂は、まさに音御堂そのものとなりました。

5.そして全国各地へ

 本願寺音御堂そのものは、11月8日のわずか1日限りの行事でした。
 しかし、毎年本山での大合唱大会の後、それぞれの教区や組においては、また大小様々な合唱大会が開かれています。
 おそらく、本願寺音御堂に参加された方々の想いは、さらに大きな仏縁となって、各地でこれから大きな花を咲かせてくださることでしょう。1つでも多くの音御堂が生まれ、仏法興隆の一助となれば幸いです。

(教学伝道研究センター)