親鸞聖人750回大遠忌(だいおんき)宗門長期振興計画「次代を担(にな)う『人』の育成」のうち、重点項目⑬「既存の人材育成施策の強化」において青少年教化対策が掲(かか)げられています。
この事業は、2011(平成23)年度中(平成24年3月31日まで)に、全寺院で「子どものつどい」キッズサンガを実施し、その後も子どもたちと阿弥陀さまとのご縁づくりの取り組みが継続されることをめざして推進していくものです。
キッズサンガが全寺院に広がりを持つように、組織的には「中央キッズサンガ推進委員会」を宗門長期振興計画推進対策室内に設置し、各教区(特区)には「キッズサンガ推進部門」(現在31教区・1特区全てに設置)、各組にも推進部門を設置してもらうようにお願いをしております。
また、人的には各教区での推進役としての「少年教化アドバイザー」を養成する研修会を3年間実施し、現在170名が登録され実働しており、加えて、組での推進役として、組でのアドバイザー的役割を担ってもらう「少年教化サポーター」の選出をお願いし、その研修を教区推進部門が中心となって実施され始めています。
中央キッズサンガ推進委員会では、啓発ポスターやパンフレット・ガイドブックを発行し、また具体的な事例を映像で紹介するDVDの製作も進め、今年1月にはホームページを開設し、キッズサンガの情報提供をするとともに、推進上の課題や問題点を整理し軌道修正を行っていきます。
子どもへの教化活動は一過性のものでは成り立ちません。地道に根気強く継続されることが大切です。長期振興計画内での事業立ち上げですから、計画終了後はどうなるのか?という危惧の声もお聞きします。
キッズサンガは、全寺院が何らかの形で、「子どもたちが阿弥陀さまとご縁が出来る環境づくり」を、法要年度である平成23年度末までに一度は実施してみよう、というところに第一段階の目標をおいており、そのための予算措置も講じています。
その後も、将来的視野に立ちキッズサンガが継続される環境づくりを行なっていく予定です。
「キッズサンガ」は、子どもたちの置かれている状況を考える時、今、私たちが直(ただ)ちに取り組まなければならない課題です。また「寺離れ」の現代に生きる青少年へのこうしたアプローチは、これから先を見据(みす)えた重要な教化活動でもあります。
「キッズサンガ」が実施される中で、お寺が子どもから大人までが集(つど)う、真の「サンガ」となり、阿弥陀さまのおこころが、すべての人に届くことが願いです。そして来(きた)るべき、親鸞聖人750回大遠忌法要を機縁に、50年後の親鸞聖人800回大遠忌法要に向けて、この活動を展開していきたいと思います。
キッズサンガイメージキャラクター 「プトラ」「プトリ」
(宗門長期振興計画推進対策室 寺院活性化推進部)