親鸞聖人750回大遠忌法要は無事円成いたしました。多くの方々のご参拝、誠にありがとうございました。
親鸞聖人750回大遠忌宗門長期振興計画

大遠忌法要


法要のご案内

イベント情報

映像・音楽配信

安穏灯火リレー
全寺院「子どものつどい」キッズサンガについて 『宗報』2009(平成21)年9月号掲載 新たな始まり 親鸞聖人750回大遠忌宗門長期振興計画の現状 vol.14
親鸞聖人750回大遠忌(だいおんき)宗門長期振興計画「次代を担(にな)う『人』の育成」のうち、重点項目⑬「既存の人材育成施策の強化」において青少年教化対策が掲(かか)げられています。

この事業は、2011(平成23)年度中(平成24年3月31日まで)に、全寺院で「子どものつどい」キッズサンガを実施し、その後も子どもたちと阿弥陀さまとのご縁づくりの取り組みが継続されることをめざして推進していくものです。

1 キッズサンガの意義

若者の宗教離れが叫ばれるようになって数十年が経ちます。宗門においてもこの現状を打破すべく、各教化団体の活動などを通して、青少年教化活動を行ってきました。

しかし、現状は青少年関係教化団体を数字の上だけで見るならば、少年連盟1,696単位、仏教青年連盟270単位、スカウト181団が各登録数であり、宗門全体の活動となっているとは言えない状況があります。

現在、法座などにお参りされる方の声を聞くと、子ども時代に祖父母に連れられてお参りしたとか、お寺の日曜学校・子ども会や保育園・幼稚園に通うなどしてご縁ができた、という例が数多くあります。

このことだけでも、いかに幼少年時代のご縁が大きなものであるかがわかります。また、現代の子どもたちは競争社会、格差社会という、大人でも耐え難いほどの厳しい状況にさらされています。

宗門長期振興計画で「キッズサンガ」が発案され実働される意義は、今の子どもたちに、阿弥陀さまとのご縁にあってもらうことで、お寺をこころ安らぐ居場所にしてもらい、また『教書』でお示しの「次代において、その中心となる宗教的情操の豊かな青少年の育成」をめざすところにあります。

2 具体的方策

キッズサンガを一言で表すならば「子どもたちが阿弥陀さまに出会える環境づくりを、みんなで取り組もう」です。

現在まで日曜学校・子ども会、あるいはスカウト活動などを通じて少年教化活動が行われ、その成果は大きなものがありますが、先に記しましたように開設数は全寺院的なものとはなっていません。その原因は、指導者は専門的知識や経験が必要なのではないかという誤解、あるいは時間的、物理的制約の中での活動は難しい、などがあるようです。

キッズサンガはこのような現状を踏まえ、少年教化活動を全寺院的なものとするために、一歩踏み出す事を躊躇(ちゅうちょ)されている寺院においても、自由な発想でご門徒ともども活動する方法を提案するものです。

3 基盤整備

キッズサンガが全寺院に広がりを持つように、組織的には「中央キッズサンガ推進委員会」を宗門長期振興計画推進対策室内に設置し、各教区(特区)には「キッズサンガ推進部門」(現在31教区・1特区全てに設置)、各組にも推進部門を設置してもらうようにお願いをしております。

また、人的には各教区での推進役としての「少年教化アドバイザー」を養成する研修会を3年間実施し、現在170名が登録され実働しており、加えて、組での推進役として、組でのアドバイザー的役割を担ってもらう「少年教化サポーター」の選出をお願いし、その研修を教区推進部門が中心となって実施され始めています。

中央キッズサンガ推進委員会では、啓発ポスターやパンフレット・ガイドブックを発行し、また具体的な事例を映像で紹介するDVDの製作も進め、今年1月にはホームページを開設し、キッズサンガの情報提供をするとともに、推進上の課題や問題点を整理し軌道修正を行っていきます。

4 今後の展開

子どもへの教化活動は一過性のものでは成り立ちません。地道に根気強く継続されることが大切です。長期振興計画内での事業立ち上げですから、計画終了後はどうなるのか?という危惧の声もお聞きします。

キッズサンガは、全寺院が何らかの形で、「子どもたちが阿弥陀さまとご縁が出来る環境づくり」を、法要年度である平成23年度末までに一度は実施してみよう、というところに第一段階の目標をおいており、そのための予算措置も講じています。

その後も、将来的視野に立ちキッズサンガが継続される環境づくりを行なっていく予定です。

5 おわりに

「キッズサンガ」は、子どもたちの置かれている状況を考える時、今、私たちが直(ただ)ちに取り組まなければならない課題です。また「寺離れ」の現代に生きる青少年へのこうしたアプローチは、これから先を見据(みす)えた重要な教化活動でもあります。

「キッズサンガ」が実施される中で、お寺が子どもから大人までが集(つど)う、真の「サンガ」となり、阿弥陀さまのおこころが、すべての人に届くことが願いです。そして来(きた)るべき、親鸞聖人750回大遠忌法要を機縁に、50年後の親鸞聖人800回大遠忌法要に向けて、この活動を展開していきたいと思います。
キッズサンガイメージキャラクター 「プトラ」「プトリ」 キッズサンガイメージキャラクター 「プトラ」「プトリ」
キッズサンガイメージキャラクター 「プトラ」「プトリ」

(宗門長期振興計画推進対策室 寺院活性化推進部)